2003年、近隣住民からの通報で明らかとなった糞尿に溺れそうだった2頭のイノブタ虐待について報告いたします。
(※茨城県動物指導センターによると、ブタではなくイノブタ(イノシシとブタの交配種)だとのことでした。地域によっては、狩猟者が猟の獲物とするためにイノブタを意図的に野に放したために、農作物被害や生態系のかく乱などが引き起こされ、外来種問題にもかかわる問題となっています。)
前報告にもありますように、茨城県動物指導センターの度重なる指導のもと、2頭は別の広めな檻に移動、敷地内にある倉庫に家畜用の餌も確認、飼い主の仕事の都合で依頼された人物が餌やりを行っていたようです。
当初、「家畜か?ペットか?」という問題で、衛生保健所と動物指導センターで担当のなすりあいをしていましたが、以降は動物指導センターが月に数回見回りをし、さらに担当課長が飼い主指導を続行したことで、発覚時のような酷い状態になることはありませんでした。
そしてそんな中、指導センターは個人経営のファームなど受け入れ先を探していました。
2004年、この担当課長から、飼い主が自ら2頭の受け入れ先を見つけてきた、と報告がありました。それが、どこのどんな施設なのかは伝えられませんでしたが、また同じような問題が発生しないよう、動物指導センターとして確認した、とのことです。
茨城県には鳥獣保護センターがありますが、どの程度機能しているのか疑問です。このイノブタの件でも、指導センター側に「いったん、鳥獣センターへ保護し、健康チェックやリハビリをした上で次の受け入れ先を探すべき」と申し入れましたが、実現されませんでした。
ペットと呼ばれ、人の管理下におかれている動物は犬猫だけではありません。こういったケースが今後おこらないとも限りません。動物指導センターと鳥獣保護センター、あるいは県生活衛生課と環境政策課のパイプ強化と鳥獣センターの機能充実が求められるのではないかと考えます。
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