12月７日、衆議院環境委員会で、民主党の松野頼久議員が、犬猫の殺処分を減らし、殺処分施設から一時保護施設への転換を図るために、動物行政の課題に関して、質問に立たれました。

　自らが視察に訪れた茨城県動物指導センターにおける殺処分の写真を示し、劣悪な犬の抑留施設や殺処分施設ではなく、譲渡を目的とした動物愛護法に基づく、「保護施設」の設置をすること、そのために国庫補助金を要求し、できれば交付税の対象にもすることを環境大臣に要望されました。

　これについて、鴨下環境大臣は、財務省との折衝を行うことを答弁しました。
　財源に言及して、政府からこのような回答を得たことは画期的なことです。
　動物行政の担当者からは、いつも「予算がないから何もできない」という言い訳を聞くことが多いのですが、これからは、やる気のある自治体では多いに改善が進むことが期待できます。
　ちなみに、鴨下大臣も、シェルターから引き取った犬を飼っているとのことです。

　また、松野議員は「犬猫の引き取り申請書」（福島県のもの）を示し、子犬を飼えないからと安易に引き取りを依頼する飼い主の責任を問うように「引き取り」時の書類のフォーマットを作るべきと質されました。
これについて、環境大臣は、先進的な取り組みをしている自治体の例を全国的に普遍化するための方法について、努力をしたいと答弁しました。

質疑の詳細は、以下のサイトをご覧ください。
http://www.animalpolice.net/kokkai/071207matuno/index.html

　なお、松野議員は、今年の４月10日にも、捕獲された犬の収容に関して、厚生労働省から、できるだけ生存の機会を与えると言う答弁を引き出しました。これに基づいて、すでに収容日数の延長と譲渡事業の促進を行っている自治体もでており、動物行政の改善を進める力となっています。

 

2007年4月10日　犬猫の殺処分の減少に向けて国の見解を問う：国会質疑