平成19年11月1日
千葉県健康福祉部衛生指導課生活衛生推進室 御中
千葉県動物愛護管理計画案への意見
地球生物会議(ALIVE)
<該当箇所>
第2 動物の愛護及び管理に関し実施すべき施策に関する基本的な方針
2 飼い主責任の徹底(P.2)
<意見>
動物愛護管理法における生命尊重の理念はすべての動物を対象としており、 罰則のある動物の遺棄・虐待罪は、人が飼育するすべての動物(哺乳類・鳥類・は虫類)を対象としています。飼い主責任は、飼育目的がペットであれ、実験であれ、畜産であれ、全ての飼育者に対して課せられていることを明記していただきたいと思います。
また、適正飼養は、何よりも動物の生理、習性、生態に基づき、動物の健康と福祉を実現するものです。動物に対する暴力や障害はもとより、給餌給水を怠たったり、怪我や病気をしても治療を怠る、運動など適切な世話をしない等の飼育怠慢は、消極的な虐待とも言えます。適正飼養は、動物自身の幸福のために必要であることもあわせて明記してください。
<該当箇所>
第4 課題への取組
2 動物の適正な飼養及び保管を図るための施策(P.13)
(1)適正使用の巣心による動物の健康と安全の確保
<意見>
・動物の適正飼養の普及のために「動物愛護相談窓口」の設置をご検討下さい。電話及びFAX、メールの宛先を公開し、一般からの多様な相談に答えられるような体制を整えるとともに、相談の内容を統計的に処理、分析の上、市民のニーズに適切に対処できるようにご検討ください。
・行政による犬猫の殺処分数の減少に向けての施策を述べてください。
千葉県では動物取扱業者からも犬猫の引取りをしていますが、今後業者による処分依頼には原則行わないこととし、どうしても止むをえない場合には、一般よりも引取り手数料を引き上げた上で行うようにするべきです。営利目的の繁殖販売展示行為の後始末を税金で行うことは正当とは言えません。
・千葉県では、県内19カ所に犬猫の定時定点引取り場所があり、そこから県内1カ所の集中処分施設に集められてきます。このような集中方式では、地域におけるきめ細かな啓発普及が難しい状態です。今後は、できるだけ市町村の協力を得て地域での一時保護や譲渡ができるような分散型の施策をご検討ください。
・闘犬や噛み癖のある犬については、遺棄・逸走した場合には危険ですので、個体登録制の導入をご検討ください。
・猟犬、鳥獣害対策犬(追い払い犬)等については、登録、注射に加えて個体識別措置の徹底を行い、逸走・遺棄の防止をはかってください。
<該当箇所>
(2)地域における取組に対する支援(P.14)
<意見>
千葉県では、かつて長年の間、劣悪な多頭飼育問題に悩まされてきたこときたことがあります。多頭飼育についての対策は早ければ早いほど労力を使わなくてすみますので、早期発見、早期対処ができるような仕組みが必要です。飼い主の飼育能力の限界を越える多頭飼育については、行政に情報が寄せられた段階で速やかに頭数制限等の対処ができるような体制を作ってください。
ちなみに茨城県では条例で犬の10頭以上の飼育を届出制としています。また、闘犬や大型犬、咬傷犬等についても届出制を導入することをご検討ください。
また、多頭飼育者は、経済的あるいは精神的なトラブルを抱えていることが多く、社会福祉部局や精神福祉担当部局との協力体制もご検討ください。場合によっては動物虐待者に対するケアも必要な場合があると考えられます。
<該当箇所>
(4)動物取扱業の適性化(P.15)
<意見>
法改正により施設を持たない動物取扱業も登録制となりました。インターネットによる通信販売など多様化している動物取扱業に対して、基準の遵守義務を周知徹底する旨を明記して下さい。
また、千葉県では、鳥獣保護法で捕獲が禁止されているメジロなどの野鳥の販売や、ワシントン条約で商取引が禁止されている希少動物の密輸・売買を行った動物取扱業者がおり、問題となっています。動物取扱業者の遵守義務に、違法な業者との取引をしてはならないことが定められていますので、関連法に違反した動物取扱業者の登録の取り消しをご検討下さい。
動物取扱業の登録の標識に関して、未だ周知徹底が行われていません。とりわけ、インターネット等による通信販売や広告において、登録表示が行われていないケースが多々見られます。施設を持たない業者の実態把握と取締りの強化を明記して下さい。
また、A県で繁殖施設の登録が拒否されているにもかかわらず、B県で販売の登録を行い、無登録施設での繁殖犬を販売している事例があります。繁殖施設と販売施設の所在地が県を越えている場合等、必要に応じて他の自治体との情報の共有化や連携を行うことをご検討ください。
<該当箇所>
(5)実験動物の適正な取扱いの推進(P.15)
<意見>
法律や基準の周知徹底を図るためには、施設の所在やどのような実験が行われているか等の実態が把握されていなければ不可能です。千葉県が今回はじめて、実験動物の飼養実態調査を実施し、その結果を公表することはたいへん評価できます。あわせて、公私を問わずすべての実験動物施設に「3Rの原則」の周知徹底がはかられるようにしてください。
<該当箇所>
(6)産業動物の適正な取扱いの推進(P.15)
<意見>
千葉県は、有数の畜産県でもあります。畜産関係部局とも連携し、畜産動物の福祉向上の推進をはかってください。ちなみに、動物愛護法に基づく産業動物の飼養及び保管に関する基準の改正が近く始まります。また農水省でも動物福祉に配慮した飼養保管指針の策定を検討中です。国際的にも2010年をめどにOIEによる飼養保管基準が制定される見込みです。
<該当箇所>
(7)災害時対策(P.16)
<意見>
実験動物施設、畜産施設においても各施設が適切に対処できるように、地域防災計画の中に書き込むようにするべきです。
<該当箇所>
(8)人と動物の共通感染症に関する普及啓発(P.16)
<意見>
感染症に対する啓発は、動物の展示(ふれあい)施設に加えて、実験動物施設や畜産施設においても必要と考えられます。関連部署との連携により啓発を進めてください。
<該当箇所>
(9)特定動物・外来生物対策(新規に追加)
<意見>
千葉県では、展示施設から脱走したと見られるキョンやアカゲザル、ペットが遺棄されたと見られるカミツキガメなどの外来種問題が起こっています。生物多様性の確保の観点からも遺棄の禁止等、外来種問題に対する啓発普及をすすめてください。
また、特定(危険)動物については、個体識別措置およびその登録制度の推進を図ることにより、意図的、非意図的な逸走の防止等を進める必要があると考えます。
--以上--