2008年2月28日
熊本県健康福祉部健康危機管理課 御中
地球生物会議 ALIVE
熊本県動物愛護管理推進計画(仮称)(案)への意見
<該当箇所>P.12
第3章 取組むべき課題と施策
第1節 飼い主に関わる課題と施策
第2 施策展開
1 飼い主への啓発等
<意見>
全国各地で、多頭飼育によって動物の世話が充分にできなくなったり、周辺環境の悪化が懸念される事態が起こっています。熊本県でも起こりえることですので、多頭飼育対策を本計画に明記していただきたいと思います。
<該当箇所>P.12
第3章 取組むべき課題と施策
第1節 飼い主に関わる課題と施策
第2 施策展開
2 特定動物の飼い主への啓発等
<意見>
県が飼養の許可をしている特定動物についての取組みが弱すぎます。
県内には、クマ、チンパンジー、ニホンザル等、飼養の許可を必要とする特定動物を多数飼育している施設がいくつもありますので、これらの施設に対する日常的な監視を行うようにしてください。
クマ牧場については、その飼育状況が劣悪であるとして世界動物園協会から改善の勧告を受けていますので、その飼養状況が動物取扱業の遵守基準に適うように点検してください。
県内には野生由来のニホンザルを多数実験用に飼育している施設もあり、また、曲芸を仕込んで見世物にしている施設もあります。これらの施設において、きちんと個体識別措置がなされていなようですので、その徹底を実現してください。また、檻の大きさ、運動の確保等、動物の生理、習性、生態に応じた適正飼養がなされることを指導監督してください。
<該当箇所>P.14
第3章 取組むべき課題と施策
第2節 動物取扱業者に関わる課題と施策
第1 動物取扱業の登録等の状況
第2 施策展開
<意見>
「 インターネットを利用した販売や、イベント等に伴う短期間の販売店舗など、様々な形態による動物取扱業に関する指導の充実強化を図る」ことはたいへんよいと思います。その場合、登録がなされていない業者や登録していても表示をしていない業者については営業が認められないことを明記してください。
「ブリーダーなどに対して、狂犬病予防法に基づく犬の登録、予防注射を徹底すること」と同時に、実験用に飼育されている犬、猟犬についても登録、注射を徹底させてください。
<該当箇所>P.19
第3章 取組むべき課題と施策
第3節 行政に関わる課題と施策
第2 施策展開
1 引取り数及び捕獲数の減少に向けた取組み
2 譲渡、返還の推進
<意見>
熊本県(熊本市を除く)では、平成18年度に5,246頭の犬が殺処分されていますが、そのうち約4,000頭を捕獲された犬が占めています。他県と比較しても犬の捕獲数が際立って多く、飼い主への返還率はわずか5%です。これは犬を捨てる飼い主が多いことを意味しており、遺棄防止の啓発普及を重点的に行う必要があります。
犬猫の引取りは、市町村でも行われているとのことですので、市町村窓口でも引取りを求める飼い主への助言や指導ができるようにすることも必要です。犬の登録料は市町村の財源になっており、それを犬のために還元する意味で市町村の協力を得ることは妥当と考えます。
県内の格差を少なくしていくために、県、保健所、市町村が連携して、愛護行政を一体的に取組んでください。
保健所における収容日数を延長すること、及び「鳴き声、悪臭防止のために密閉構造となっている収容施設」の改善はぜひ進めていただきたいことです。施設の改善に加えて、休日の給餌給水も含め日常的なケアも大切なことですので、人手が足りなければ、動物愛護推進員や地元ボランティアの協力を得てそれができるようにしてください。
また、明らかに飼い主がいない犬猫で、保健所に数日間置くことが飼育環境上好ましくない場合は、むしろ速やかに動物管理センターに移送して、そちらで保管日数を延長し、一般譲渡を進めた方がいいのではないかと考えられます。
<該当箇所>P.24
第4節 県民に関わる課題と施策
第2 施策展開
3 災害発生時の対応方策
<意見>
特定動物施設に加えて、動物実験施設、畜産動物施設についても日常的に所在や飼育頭数、飼育状況に関しての情報を収集し、危機管理対策マニュアルを策定するように指導してください。
<該当箇所>P.26
第4章 施策を実施するために必要な体制の整備
3 関係機関の連携、協働
<意見>
県では犬猫の捕獲や移送、保管、処分等の業務が外部委託されていますが、業務に関わる職員にも動物の愛護や適正な取扱い関する研修の場を設けることが必要と思います。動物取扱業者の受ける研修会には、動物愛護推進員や委託職員にも参加してもらうようにし、知識や情報の共有化を図ってください。動物愛護推進員に幅広く活動してもらうために、一般からの公募制も取り入れてください。
<追加すべき事項>
本愛護推進計画案には、実験動物及び産業動物に関する取組が記されていません。
動物愛護管理法は、人が飼育するすべての動物を対象としていますし、罰則の対象範囲は哺乳類、鳥類、爬虫類としています。
飼育の目的が実験や畜産であっても、遺棄・虐待は禁止されており、その動物の生理、習性、生態に応じた適正飼養の義務が課せられています。国の基本指針においても、実験動物に対する3Rの周知徹底、産業動物の使用保管に関する基準の遵守や周知徹底が記載されています。
熊本県内にも多数の実験動物関係施設や畜産施設が存在していますので、これらの実態を正しく把握し、法律法令の周知徹底をはかることは、動物愛護行政の所轄事項です。ぜひとも、実験動物及び産業動物に関する取組みを、本計画案に書き込んでください。
以上