2007年9月13日
奈良県福祉部健康安全局生活衛生課動物愛護係 御中
奈良県動物愛護管理推進計画案への意見
地球生物会議 ALIVE
奈良県動物愛護管理推進計画案は、県のこれまでの懸案の課題に正面から取り組む姿勢が感じられますし、また具体的な数値目標が設定されていることを評価いたします。以下に、追加して頂きたい事項を述べます。
施策1 犬の登録・狂犬病予防注射の徹底
犬を多頭飼育していて、しかも一般の目に触れることの少ない繁殖・販売業者の施設、及び実験動物施設に対しても犬の登録・注射の徹底を図ることを望みます。
施策4 動物の遺棄、虐待、ネグレクトへの対応
飼育怠慢による動物虐待は数が多く、この項目にネグレクトが明記されていることを高く評価いたします。ネグレクトについては虐待の判定がつかないとして行政も警察も対処しないことが多々ありますが、ボディコンデションスコアなどの客観的評価基準を採用して適切に対処することを望みます。
施策10 飼い主への返還率の向上
逸走動物は、犬猫に限らず人が飼育する動物全般にわたります。明らかに逸走動物であると推定される場合は、遺失物法に倣って3カ月の保管をするべきです。また、3カ月を経ても飼い主の名乗りがない場合は、所有権が消失するので、適切な方法で譲渡を行うべきであると考えます。
施策12 傷病動物への治療体制の構築
新設の動物愛護センターに隣接する鳥獣保護センターとの協力体制により、傷病野生鳥獣の治療も行うことができるようにすることを望みます。
施策14 動物にかかる最善の処分方法の選択
動物愛護センターの設置により、ガス処分機がガス濃度の調整ができる新型の機械になったとのことですが、できるだけ速やかに個体ごとの麻酔薬による「安楽死措置」に切り替えていかれることを望みます。
施策21 動物愛護推進員の委嘱の推進と活動への協力
今後の推進員活動の基礎となる項目の中に、
○ 動物の展示販売が適正に行われているかの確認、を入れていただきたい。日常的に一般の不特定多数の人々が目にする動物取扱業の施設が不適切であるといったことの確認は容易にできることであり、速やかに県に情報が届くようにすることが大切です。
施策24 動物取扱業者への監視指導体制の強化
この数年、インターネット広告等を通じての動物の通信販売が急増しています。通信販売業者においても動物取扱業の登録及び標識の掲示が義務づけられており、かつ販売動物の個体情報の表示も義務づけられています。通信販売に対する監視を重視することについても明記することを望みます。
施策27 実験動物における管理の適正化の徹底
まず、どこにどのような実験施設が存在し、どのような種類の動物がどのくらいの数飼育されているのか、実態把握を行っていただきたい。その上で、3Rを含む実験動物の基準の遵守の周知徹底を図ることを明記していただきたい。
施策28 産業動物における管理の適正化の徹底
産業動物に対しても、虐待、遺棄、ネグレクトは処罰の対象となること、および動物の生理、習性、生態に適した適切な飼育方法を取るべきことの周知徹底を図っていただきたい。また、鳥インフルエンザ、サルモネラ菌、BSEなどさまざまな家畜由来感染症の問題に関しても、その防止や発生情報の速やかな把握と情報公開を行うことを望みます。
施策29 動物による危害や周辺の生活環境が損なわれる事態等の発生防止
個人及び業者による多頭飼育が、飼育可能な限界を越えてしまう場合、飼育怠慢により多数の動物が衰弱、疾病状態となります。たとえ施設が人気のない場所にあって近隣の生活環境への悪影響がない場合においても、飼育崩壊が起こる前に行政の指導改善を行い、未然に対処できるようにすることが重要と考えます。
以上