東京都にも野生ニホンザルが生息
1999年6月25日
東京都の野生ニホンザルの保護対策についての質問と要望書
東京都知事 石原慎太郎 様
担当:労働経済局農林水産部林務課
:衛生局生活環境部獣医衛生課
当会は東京都に本部事務局をおく動物保護・エコロジー活動に関わる市民団体です。
6月中旬、東京都心の麻布にサルが現れ、捕獲騒動が起こっている件に関して、都の対処の仕方及び都の野生ニホンザル保護の方針をお尋ねしたく、以下の質問と要望を致します。
1、捕獲の根拠について
このサルは、東京西部の山地(八王子か高尾あたり)から東京を縦断してやってきた野生の雌ザルと見られており、警察や民間人が捕獲しようとしています。野生のサルを捕獲するためには、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律により学術捕獲か有害駆除を目的とし都の許可が必要です。しかし、現在まで住民の被害もなく許可申請も出ておらず、捕獲の根拠がないにもかかわらず、捕獲騒動のみが一人歩きしています。サルが都心に現れて悪いという根拠がどこにあるのでしょうか。法的根拠もなくむやみに捕獲しようとする行為に対して、都としてはどのような指示を出されているのでしょうか。
2、捕獲に際して
報道によると「サル取り名人」と称する民間人が独断で睡眠薬入りの食べ物を与えているようですが、医薬品を個人が勝手に使用することは法に触れるものであり、行政として厳重に注意すべきことではないでしょうか。捕獲する場合においても、むやみに追い回すことなく、動物の保護及び管理に関する法律に基づき、苦痛を与える方法を取らないこと、また、捕獲後は動物の福祉に配慮し適切な施設に一時保護していただきたくお願いいたします。
3、捕獲後の処置について
都では、捕獲された場合、捕獲後の処置をどのようにすべきか方針がおありでしょうか。
元の生息地に戻すことが可能かどうかを検討し、そのために必要であれば野生ニホンザルの専門家に依頼してDNA鑑定を行う等、サルの由来を明らかにすることが必要ではないでしょうか。くれぐれも捕獲業者や個人の手に委ねることのないようにお願いいたします。
4、東京都の野生ニホンザルの保護について
都内には西多摩、八王子などに野生ニホンザルが生息しており、都には保護政策を立てる責任があります。今回の鳥獣保護法改正において、過度に増加もしくは減少した種を特定鳥獣保護管理計画の対象種とすることが求められています。当会では、野生動物保護の立場から、ニホンザルを特定種に指定し保護管理計画を立てると共に、駆除の許可権限を市町村に委ねることのないように、強く要望いたします。
以 上
地球生物会議(ALIVE)