今年の2月に和歌山県太地町で5頭のオルカ(シャチ)が捕獲され、南紀白浜アドベンチャーワールドに送られた3頭のシャチのうちの2頭が、6月14日、17日と相次いで死亡しました。まだ若いオルカだったのに、わずか4か月の命でした。一般の水族館に入れられたオルカやイルカは数年で死んでしまいます(野生状態では寿命は50年くらい)。このような大型ほ乳類を水族館の中に閉じこめること自体、もうやめるよう水族館に要望しましょう。
今回の捕獲は、平成3年に各水族館が「学術研究」の名で太地町の漁協に捕獲を申請し、翌年に水産庁が漁協に許可した書類に基づいて行われたとのことです。捕獲と同時に集まった水族館によって競売が行われ、一頭あたり数千万円で取引されたそうです。
5年も前の書類で捕獲するのも疑問ですが、学術捕獲なのに競売にかけられるということも非常識です。特に問題なのは、
- 5年も前の許可申請がはたして有効であるのか?
- 学術捕獲なのになぜ競売で売られたのか?
- これらの水族館が、絶滅に瀕するオルカなど海洋ほ乳類の保全のためにどのような学術的研究を行ない、その成果を具体化してきたか?
という点です。実際にわかっているのはこれまで、
- 太地町立くじらの博物館ではオルカ7頭を飼育したが、6頭が死んだ。
- アドベンチャーワールドでは、9頭を飼育したが、6頭が死んだ。
という事実です。(ボーンフリー財団による)
オルカを買い入れた次の3つの水族館に対し、オルカを一刻も早く海に帰すよう、手紙を出しましょう。
■南紀白浜アドベンチャーワールド
Fax.0739-43-3345 Tel.0739-43-3333
■太地町立くじらの博物館
Fax.07355-9-3823 Tel.07355-9-2400
■伊豆三津シーパラダイス
Fax.0559-43-2336 Tel.0559-43-2331