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外来種対策は水際での防止から(2)

野生動物の乱消費:

カメレオン500匹プレゼント計画の中止要請


平成16(2004)年10月29日
カメレオンのプレゼント中止を求める要望書

All Living Creatures 様
grounce 事務局 様
orikuri@ace.ocn.ne.jp

 (前略)

 このほど貴サイトにて、11月19日(金)に代官山ball room というイベントホールにて音楽イベントが開催されるとの記事を拝見しました。当日は会場でカメレオン500匹を展示し、来場者全員を対象にプレゼントキャンペーンを行われるとのことですが、私共は、以下の理由でこのような生きた動物のプレゼントを中止していただきたく要望いたします。

1、野生動物の乱消費を行うべきではない

 カメレオンのように飼育に手間がかかり知識の必要な生き物が、このような形で不特定多数の飼育者の元にわたれば、いかに当日専門家が飼育方法を教えたとしても、すぐに死なせてしまうのが目に見えています。この事は主催者も容易に想像がつくはずですが、それを承知で500匹ものカメレオンをばらまくという行為は野生動物の命を乱消費する行為としか考えられません。

2、希少野生動物の保護に反する

 カメレオンは、全種が絶滅のおそれのある野生動植物の商取引を規制するワシントン条約附属書II類に該当しています。原産国で希少な野生動物をペットとして大量に輸入し消費を拡大させることは、希少野生動物の保護や生物多様性の保全を定めた国際条約の方針に反しています。

3、動物をモノのように取り扱うべきではない

 今回のイベント目的でカメレオンをアフリカから直輸入するとのことですが、長時間の輸送および気候風土もまったく異なる人工的環境への持ち込みは、動物の心身に大きなストレスとダメージを与えます。その上に、コンサートを主目的とする来場者に対して生体をモノのようにプレゼントする行為は、動物はモノではなく、その生理、習性、生態に適った適切な取扱いをすることを定めた「動物の愛護及び管理に関する法律」の理念に反しています。

4、動物の遺棄により生態系の破壊を引き起こすおそれがある

 すでに日本でも遺棄されたイグアナ(グリーンアノール)が小笠原や沖縄の島嶼で急速に分布を拡大し、外来種問題を引き起こしています。カメレオンについても飼育が困難となって野外に捨てられた場合には同様の問題を引き起こすおそれがあります。本年「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」が制定され、野生動物の輸入や飼育に対する社会的責任が問われるようになりました。関係業界としてもこれを真剣に受け止め、野生動物の生体プレゼントといった安易なばらまき行為は自粛するべきと考えます。

5、未知の感染症が持ち込まれるおそれがある

 近年、ペットや家畜などから人に感染する「動物由来感染症」が増えているため、厚生労働省は2005年9月から輸入時の届け出制を導入するとしています。爬虫類は対象外ですが、未知の感染症が動物に付着して持ち込まれないと言う保証はなく、500匹もを不特定多数に配布するのは問題です。ちなみに動物由来感染症は、世界保健機関(WHO)が確認しているだけで150種以上あり、国内でも過去5年、感染報告があった動物由来感染症は16種、毎年4000~7000人程度の感染者が出ているとされています。
 

 以上のような観点から、カメレオンのプレゼントキャンペーンは社会的に悪影響を及ぼすものであると考えられるため、この企画を中止していただきたくお願い申し上げる次第です。

 「野生動物がおかれている自然環境に興味をもってもらうための企画」とのことですので、これについては、生体ではなく、野生動物が野生で生きていることのすばらしさを伝える写真などに切り替え、貴社が真に生命や環境に配慮していることを伝えていただければ、たいへん幸いと存じます。
 つきましては、この件に関し、貴社のご見解をお知らせ下さるようお願い申し上げます。

地球生物会議(ALIVE)

この要望書に対して、回答が寄せられ、同社サイトで公開されています。

http://www.orikuri.com/grounce-notice.htm

 


 
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