地球生物会議ALIVE アライブ サイトマップアライブへのお問い合わせALIVE English site
アライブ
ALIVEトップページへ最新情報・イベント案内ALIVE BLOGALIVE資料集ALIVEビデオALIVE資料請求ALIVEリンクALIVE動画のサイトへALIVE子供向けページ
 HOME > ズーチェック > ホッキョクグマは飼育に向かない!
検索 AND OR
 
地球生物会議ALIVE紹介
野生生物
動物園
家庭動物・コンパニオンアニマル
畜産動物・工場畜産
動物実験・実験動物
生命倫理・バイオエシックス
ライフスタイル
ライフスタイル
動物を守る法律
海外ニュース
海外ニュース
ALIVE資料集・ビデオ
本の紹介
リンク
 
 
アライブ子供向けページ
アライブMOVIE 動画のページ

関連リンク


ホッキョクグマは飼育に向かない!

カナダの州政府が、男鹿水族館の輸入申請却下

ALIVE No.55 2004年


男鹿水族館へホッキョクグマが?

 秋田県の男鹿水族館がカナダマニトバ州よりホッキョ クグマの子グマを譲り受けようとしているということを知り、12月1日にWSPA(世界動物保護協会)本部野生生物部長とALIVEとで秋田県の観光課を訪問し、担当者の方々と面談しました。

動物園のコンクリートの壁の中で、ノイローゼ状態のホッキョクグマ

 この水族館は総工費70億円をかけ、今年夏にリニューアルされる予定ですが、北極を代表する動物としてホッキョクグマを、南極を代表する動物としてペンギンを、そして日本周辺の魚類を展示のメインにするとのことです。こうした展示を通して地球に生きている生命のたくましさ、地球環境保全の重要性を訴えたいと観光課では主張されました。

 これに対して私たちは、カナダからわざわざ野生のクマを入手するのではなく、国内には60頭ものホッキョクグマが飼育されており、その多くが劣悪な飼育環境に置かれているので、それを譲り受けてはどうか と提案しました。また併せてホッキョクグマは国際的に取り引きが制限されており、 以前タイペイでも大規模な施設が建設されたが、国際的な批判を受けて導入を断念 したこと、さらに、ホッキョクグマはどんなに広い施設に入れても行ったり来たりの常同行動が起こり、飼育には向かない動物であることも説明しました。

マニトバ州ホッキョクグマ保護法

大自然の中に生きるホッキョクグマ(WSPA)

 マニトバ州では2002年にホッキョクグマ保護法が施行されており、これは送りだした先でクマが万が一不当な飼育環境に置かれた場合、クマを州に返還させるという項目も含んだ 大変厳しい法律です。このため、地元カナダの保護団体はクマの輸出はないだろうとみていたようです。

 一方秋田県では、当初予定していたホッキョクグマ用のスペース、設備では保護法に合致しないと判断、2003年9月の議会に1億5000万円をホッキョクグマ用施設のために追加計上し、県議会で承認されました。

 輸入するのは孤児になった子グマであり、その理由はマニトバ州では母グマからはぐれ孤児になる子グマが多い(ため、彼らを日本で保護する)からだということでした。しかし、当会が入手した情報によれば、毎年、孤児が発見されるわけではなく、発見されてもまず野生の母グマを「里親」にする試みが優先されるということでした。後述のような秋田県とマニトバ州間での行き違いは、こうした情報の交換が十分でなかったことも原因の一つでしょう。

州政府、秋田県の申請を却下

 2004年1月、カナダの団体からALIVEあてに「マニトバ州政府が秋田県からの譲渡申請を却下した」旨の手紙が届きました。

 カナダの保護団体は、次のようにコメントしています。

「私たちはマニトバ州政府の首相室から回答を得ました。首相室がクマを輸出しないと言えば、クマは輸出されません。確かに州政府がその意思を変更する可能性はあるでしょう。ただ、その可能性は低いと思います。特に男鹿水族館が日本国内の他の施設からクマを譲り 受けることができるというのであれば。秋田県は「(輸入後)クマの生態を研究する」と コメントしていますが、これは通用しないでしょう。ホッキョクグマ、特にチャーチルのホッキョクグマは世界でも最も研究されている野生動物だからです。また飼育下におけるホッキョクグマの研究もすでに多くの施設で行われていますから、男鹿水族館がこの分野でさらに何か できるとは考えにくいでしょう。野生のクマは動物園へ行ってはならないのです。」 

 これにより、当会では再度秋田県へ正式にホッキ ョクグマ輸入を再考していただくよう、要請書を送付しました。

 野生では一日20キロ 以上移動し続けることもあるホッキョクグマたちは、狭いコンク リート製の飼育舎の中では、何をすることもなくただひたすら行ったり来たりを繰り返すのです。本来なら大自然の中に生きるべき動物を、狭い囲いの中に一生閉じこめることは、地球環境保全の重要性への理解を広めるためには、かえって逆効果ではないでしょうか。

テレビでも報道

 2月1日、全国ネットの報道番組で「水族館ピンチ!?」というタイトルでこの問題が取り上げられました。番組中、取材を受けたマニトバ州政府環境保全大臣は「孤児になったクマは、まず野生のクマの「里親」を探します。動物園には送りません」とはっきりコメントしていました。

 日本には、諸外国のような動物園法がなく、また展示動物基準があっても遵守義務はありません。そのために、今後ますます日本の動物園や水族館は国際的な評価を受けにくくなるでしょう。動物園の根本的な改革の必要性を印象づけるできごとです。


※なお、当会では、以下のような代替案を提案いたします。

  1. カナダやアラスカの大自然とその本来の生息地において生き生きと生活しているホッキョクグマや野生動物の姿を撮した映像を、大画面で上映し、北極圏の自然や動物の美しさを知ってもらう。
  2. カナダにおけるホッキョクグマと人間とのトラブルの対処方法や、孤児になったホッキョクグマのリリース活動などを紹介し、秋田県におけるツキノワグマ問題についても教訓や知見を深めることができるような教育プログラムを設ける。

 
HOME  ALIVEの紹介  野生動物  ズー・チェック  家庭動物  畜産動物 動物実験 生命倫理 ライフスタイル 動物保護法

海外ニュース   資料集   ビデオ   会報「ALIVE」  取り扱い図書  参考図書紹介  リンク  お問い合わせ  資料請求