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平成21年度捕殺数
約15,000匹 |
平成21年度捕殺数
約31万匹 |
平成21年度捕殺数
約28万匹 |
日本の野生動物(鳥類・哺乳類)は、狩猟と有害駆除の目的で殺されています。
狩猟をするためには狩猟免許が必要で、狩猟してもよい鳥獣、狩猟期間(鳥獣が繁殖しない冬季の間)、許可される猟具(銃、わな)などが定められています。
他方、有害駆除は、野生動物による農林水産業への被害が起こった場合に、市町村等の許可で行われます。被害が認められるすべての鳥獣を対象とし、捕獲の期間に制限もなく、捕獲の方法も狩猟よりは規制がゆるやかになっています。近年は、狩猟免許がなくても、免許を持った人の指導のもとでわなに限り仕掛け駆除することも許されるようになってきました。
毎年、猟銃による誤射や、わなによる錯誤捕獲は後を絶ちません。とりわけ、わなは動物を選ぶことなく無差別に殺傷する道具です。山野に仕かけられたわなの監視は難しく、動物版「地雷」とも言えます。
トラバサミは、バネで動物の足を挟み付 ける猟具です。わなから逃れようと苦しみもがく動物の骨が折れ、足がちぎれてしまうこともあります。通信販売やホームセンターなどで売られているために、誰でも入手することができ、猫や犬なども被害にあっています。
くくりわなは、動物がかかると輪が締 まって、逃れようとしてもがけばもがくほど体を締め付けます。食い込んだ針金によって皮が破れ内蔵が切断され、苦しみのあげくに死を迎えることもあります。
年間何十万頭というシカ、イノシシ、クマ、サルなどが農作物を荒らすとして、1年中捕殺されています。人間の領域と野生動物の生息地を切り分けて、野生動物を殺さずに、共存する施策が求められています。そのために、山林と農地の間に見晴らしのよい緩衝地帯を設ける、農地を電気柵で囲うといった対策を進めることが必要です。
また、犬の能力を活用したモンキードッグ(サル追い犬)の育成なども有望です。
日本の森林面積は国土の %を占めると言われますが、その多くは杉やヒノキなどの人工林で、野生動物が住むには適していません。野生動物が生きていくためには、彼らが住むことのできる自然の環境を守り、復元することが必要です。税金が、森や動物を守るためにも使われるように求めていく必要があります。
● 野生ニホンザルの有害駆除の実態調査に基づき、実験用捕獲の禁止を実現
(2004年)
● 特定外来生物法の施策に動物福祉の導入を提言し一部実現(2004年)
● 狩猟におけるトラバサミの使用禁止と有害駆除における衝撃緩衝装置の装着義務を
実現。またくくりわなの輪の直径規制、ストッパー(め付け防止装着)の装着義務を実現
(2007年)
● 春グマ駆除の廃止を求める要望書を提出(2007年)
● 鳥獣保護法の改正活動(1999年、2002年、2007年に改正)
● 野生動物問題パネル・リーフレットの作成・展示・配布
● 猟具の製造・販売会社に対して、トラバサミを販売しないように要望する。
● 環境省や自治体に、有害駆除におけるトラバサミの使用を禁止するよう求める。
● 研究機関に対して、野生ニホンザルの実験使用の禁止を求める。
● 有害駆除に依存しない農作物被害対策の促進を求める。
● 野生動物とその生息地の保護のために人材育成と財源の確保を求める。
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