関連リンク
チンパンジー、オランウータン、ゴリラなどの大型類人猿は、人類にもっとも近い動物でありながら、今まさに絶滅の危機にあります。特にチンパンジーは、人間に近いという理由で、人間の身代わりに実験に使用されているのです。当会では、このほど、文部科学大臣および厚生労働大臣あてに以下のような要望書を送付しました。
また、ワクチン製造用には培養されたサルの組織が使用されましたが、ポリオ・ウィルスが無神経組織内で培養できると最初に証明されたのは人間の組織を培養したものを用いた研究においてでした。さらに、ワクチンについては、研究者達はすでに1949年に、人間の組織を培養したもののほうがサルのものより効果があり、安全で、コストも低いことに気づいていましたが、このように開発されたワクチンはもちろん人間以外の動物が持っているウィルスに汚染される危険性もまったくありません。このような理由から、ウイルス・ワクチン安全評価のための動物実験は、より高感度で信頼性のある細胞培養技術を駆使したものに取って代わられるようになりました。 そもそも、エイズの世界的な流行は、初期のポリオワクチン開発に使用されたサルやチンパンジーが保有していたウイルスがその発端である可能性が強いということが最近の研究によって判明しており、ウイルスの異種間感染が改めて問題になっています。特に日常的に動物と接触する実験研究者などは常に危険に晒されており、アメリカの実験施設ではサルのコロニーでこれまでに2度ほどエボラ熱が発生しています。 先進諸外国と比べて安全面での管理体制に問題が多いといわざるをえない日本の実験施設で同様のことが起こった場合、どのような事態になるかは想像に難くありません。そのような状況でチンパンジーを実験施設で飼養し実験に使用すれば、また新たな感染症を作り出したり、病原体を不用意に外部に流出させてしまう可能性は大いにあるといえるでしょう。 このような動物実験によって、実際に人間が利益を得るどころか、損害を被ってきたのは歴史的にも明らかで、例えば、ポリオ(小児麻痺)ワクチン開発は、人と同じ霊長類であるサルを動物モデルとして、その感染メカニズムを解明しようとしましたが、サルでは人間の場合とは異なりポリオ・ワクチンが神経系統からしか感染せず、このため見当違いの予防手段が講じられ、ワクチンの発見にとって不可欠であった組織培養法の開発が遅れる原因になりました。このことは、経口生ワクチンの生みの親、セービン博士自身が1984年にアメリカの国会小委員会における聴聞会で証言しています。また、ワクチン製造用には培養されたサルの組織が使用されましたが、ポリオ・ウィルスが無神経組織内で培養できると最初に証明されたのは人間の組織を培養したものを用いた研究においてでした。
さらに、ワクチンについては、研究者達はすでに1949年に、人間の組織を培養したもののほうがサルのものより効果があり、安全で、コストも低いことに気づいていましたが、このように開発されたワクチンはもちろん人間以外の動物が持っているウィルスに汚染される危険性もまったくありません。このような理由から、ウイルス・ワクチン安全評価のための動物実験は、より高感度で信頼性のある細胞培養技術を駆使したものに取って代わられるようになりました。 そもそも、エイズの世界的な流行は、初期のポリオワクチン開発に使用されたサルやチンパンジーが保有していたウイルスがその発端である可能性が強いということが最近の研究によって判明しており、ウイルスの異種間感染が改めて問題になっています。特に日常的に動物と接触する実験研究者などは常に危険に晒されており、アメリカの実験施設ではサルのコロニーでこれまでに2度ほどエボラ熱が発生しています。 先進諸外国と比べて安全面での管理体制に問題が多いといわざるをえない日本の実験施設で同様のことが起こった場合、どのような事態になるかは想像に難くありません。そのような状況でチンパンジーを実験施設で飼養し実験に使用すれば、また新たな感染症を作り出したり、病原体を不用意に外部に流出させてしまう可能性は大いにあるといえるでしょう。 以上の点を鑑みれば、チンパンジーの実験使用は、倫理に反し、そのデータは科学的に必ずしも信頼できるものではなく、実験の過程において、またその結果が人間の利益に反する可能性もあるのは明らかです。日本国内の実験施設における飼育個体数もわずか100頭余りほどで、個体ごとの飼育環境なども含めた経歴も定かでないと思われます。このような動物を実験に使用し、科学的信頼性の疑わしいデータを無理に人間に当てはめるよりは、長期的にみれば、疫学をより充実させたり、臨床実験を積み重ねていく方法のほうが安定した、確実なデータが十分な数得られるはずです。 100頭のチンパンジーを用いて上記のような実験を行うために多額の国家予算を用いることは、それが果たして国民の利益になるかどうかの観点からも検討しなければなりません。同じ費用を投入するのであれば、2000年に制定された米国の「大型類人猿保全法」や実験用チンパンジー・リタイア法のように、絶滅にひんする野生個体の保護や、飼育下個体の福祉の向上のために用いる方が、はるかに人道的であり、多くの国民が支持できる方針であると考えます。 以上の理由により、日本におけるチンパンジーの実験使用を即刻中止し、現在実験施設で飼養されている個体を実験動物としてではなく、野生から捕獲され人間の飼育下に置かれた、あるいは人間の飼育下で繁殖した、本来は野生であるべき希少動物としてその生態的、生理的ニーズに見合った飼養環境を提供していただくようお願い致します。
HOME ALIVEの紹介 野生動物 ズー・チェック 家庭動物 畜産動物 動物実験 生命倫理 ライフスタイル 動物保護法 海外ニュース 資料集 ビデオ 会報「ALIVE」 取り扱い図書 参考図書紹介 リンク お問い合わせ 資料請求
Copyright © 1996-2010 NPO法人 地球生物会議 ALIVE All rights reserved 文章、資料および写真等の無断使用は禁止されています。