北アメリカ第三位の食料雑貨小売業SAFEWAY(セーフウェイ)は、動物福祉の向上を図るため食品購買決定において一連の重要な措置を講じた。米国人道協会(HSUS)は、畜産動物の扱いに関する良識のある改善に向けた重大な指標としてセーフウェイの発表を称賛した。
HSUSは、畜産動物の福祉基準を改善することについてセーフウェイと協議を行ってきた。昨年(2007年)11月にはこの件で株主決議案を提出していたが、セーフウェイの前向きの発表を踏まえて、HSUSはその案を取り消した。
「セーフウェイの新たな方針は、基本的な動物福祉の問題における重要な進展であり、何千もの動物にプラスの影響をもたらすでしょう。また、セーフウェイの動きは、集約的な舎飼い飼育方式や従来型の鶏の食肉処理方法などという工場式畜産(ファクトリー・ファーミング)における最悪の動物虐待から迅速に脱却すべき農業関連産業に強力なメッセージを与えることになる。」と、HSUSファクトリー・ファーミング・キャンペーン専務取締役のポール・シャピロは言う。
セーフウェイが採択した新たな方針は次のとおりである。
●「バタリー飼育方式からの転換を行う生産者に便宜を図る目的」で平飼い卵を優先購入する。さらに「この新たな方針によって、鶏卵産業が雌鶏のバタリー舎飼いから脱却するようになることを期待する」と付言する。
●2年以内に販売する平飼い卵の割合を現在の2倍以上にして、全体の6%とする。
●豚肉はGestation Crates(妊娠期間檻)という振り向くことさえできないほど狭いケージに繁殖雌豚を監禁しない生産者に、購買優先権を与える。
●今後3年間、販売するGestation Cratesなしの豚肉の割合を毎年5%ずつ増やし2010年には合計15%とする。
●従来の食肉処理方法よりも鶏が受ける苦痛がかなり少ないControlled Atmosphere Stunning(人工ガス・スタンニング)という方法を用いる鶏肉処理者から優先的に購入する。
●カリフォルニア州プレザントンを本拠地とするセーフウェイは、アメリカとカナダで1743店舗を運営する。同社の新たな方針は、HSUSとの論議やPETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)との個別の話し合いを反映している。
<事実>
●アメリカの工場式養鶏場では、鶏が羽を広げたり歩いたりすることさえできないほど小さなバタリー鶏舎に、約2億8千万羽もの雌鶏が強引に詰め込まれている。
● Gestation Cratesは2フィート(約60cm)幅の金属製ケージで、そこには何百万という繁殖用の雌豚がほぼ一生閉じ込められる。ケージはひどく制限されていて、雌豚は数ヶ月にもわたって振り向くことさえできない状態である。豚はこのような過酷な扱いによる足の関節障害や精神病に苦しんでいる。
● Controlled Atmosphere killingとは鶏を酸欠状態にする食肉処理方法で、完全に意識があるまま鶏を逆さに吊るして、通電した水槽につけて麻痺させ、ブレード機でのどを切断するという残酷な慣行に比べて鶏に与える苦痛がかなり少ない。
2008年2月11日
HSUSファクトリー・ファーミング・プレスリリース
http://www.hsus.org/farm/news/pressrel/safeway_021108.html
大手スーパーSAFEWAYの動物福祉基準に続く産業界
セーフウェイ社が供給業者に関する動物福祉基準を拡大するという計画を発表した数週間後、もう1つの大手食料雑貨チェーンがその後に続いた。
ノースカロライナ州シャーロットを本拠として、南東部に200店舗を運営する高級スーパーマーケットチェーンのハリスティーターが、新たな動物福祉プランを公表した。
同社は、感電死とのど切断による従来の方法よりも人道的な食肉処理方法とされるcontrolled-atmosphere
killing(CAK)を用いるかCAKに転換する鶏肉の生産供給者に購買優先権を与えるとした。秋までにCAK処理方法による七面鳥の購入を2%にすると述べている。
同社にはまた、Gestation Crates(妊娠期間檻)を徐々に止めていく豚肉の生産供給業者からの購入を増やすとともに、翌年までにバタリー飼育でない鶏の卵を全販売数の9%に上げるという段階的導入計画がある。
プレザントンに本社を置く大手スーパーのセーフウェイは、2月7日に同じような計画を発表しているが、今後2年間でバタリー式を用いない生産者からの卵の割合を全体の6%にする狙いである。
2008年2月21日
イースト・ベイ・ビジネス・タイムズ
http://www.bizjournals.com/eastbay/stories/2008/02/18/daily56.html?ana=from_rss
レストランチェーン、デニーズも動物福祉へ
平飼い卵の使用の開始:HSUSは決議案を撤回
HSUSとの話し合いにより、レストランチェーンのデニーズは平飼い卵の使用を開始する。今後、同レストランチェーンは、バーガーキング、ハーディーズ、カールス・ジュニアなどの競合他社に加わり、ケージ飼いの雌鶏の卵から手を引く予定である。
先月(1月)に、HSUSはデニーズに平飼い卵へ移行するように株主決議案を提出したばかりだった。デニーズの前向きな動きを踏まえて、その決議案は撤回されている。
サウスカロライナ州スパータンバーグに本社を置く同チェーンの決議で、何千という雌鶏が身動きも儘ならないバタリー舎での苦痛に満ちた生涯から免れることになる。
「デニーズは残酷なバタリー飼育からの脱却という前向きな第一歩を踏み出したが、そのまま進展し続けてほしい。バーガーキング、ハーディーズ、カールス・ジュニアなど主要な小売店チェーンが同じような措置を講じたことを考えると、今後の見通しは今までよりもよく、全てのバタリー舎が空になる日は近づいている。」と、HSUSファクトリー・ファーミング・キャンペーン専務取締役のポール・シャピロは述べる。
それでも、大手チェーンのいくつかは雌鶏に配慮を払うことに抵抗している。ウェンディーズは今でも羽を広げたり歩いたりすることさえできないほど小さなバタリー舎に閉じ込められた雌鶏の卵のみを使用している。
2008年2月14日
HSUSファクトリー・ファーミング・ニュース
http://www.hsus.org/farm/news/ournews/dennys_starts_using.html