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ALIVE No.49 (2003.3-4) 

【連載:アメリカ動物事情】

ファーム・サンクチュアリー

記:リーア・コス(Leah Koss)、高橋満彦

 彼女は、ニューヨーク州からペンシルバニア州ランケスターにある家畜留置場まで、身動きの取れない込み合ったトラックの中で暑さとストレスで失神したのちに、建物の裏に積み上げられた廃畜の山に放り込まれた。彼女ヒルダは、蛆虫と屍の山、腐敗し、中には白骨化した死体の山の中に少なくとも16時間も横たわっていた。

 ファーム・サンクチュアリーの創始者、バウストン夫妻は、1986年8月3日にランケスターで、屠場に送られる前の家畜が集結する家畜留置場を状況視察に訪れ、建物の裏で、牛、豚や羊の死体がコンクリートの床の上に山と積みあがり、腐るにまかされているありさまを見ていた。その悪臭はこの世のものと思えず、蛆虫はあまりにも大量で、ガサガサと気持ち悪い音を立てながら、大きな塊となって動き回っていた。夫妻はそのおぞましい山に近づくと、驚くべきことにひとつの命、若い羊が頭をもたげたのだった。

 夫妻はぐったりした羊を死体の山から引き出し、腐肉と糞尿にまみれた彼女を車に横たえ、地元の獣医に向った。当初、安楽死しかないと思われたヒルダの状態は、獣医についた頃にはかなり好転しており、獣医が彼女を診察し、処置を施した20分後には、早くも自力で立ち上がっていた。その後、ヒルダは苦しみから十分に快復し、ニューヨーク州にできたファーム・サンクチュアリーにおいて、放牧場で草を食みながら、長く幸せに暮らすこととなった。

(Farm Sanctuary http://www.farmsanctuary.org/adopt/hilda.htmから) 


 毎年、アメリカでは90億頭の農業動物が生産され、輸送され、冷酷な方法で屠殺されています。現代の工業的畜産は、時には何年も、感覚ある生き物を耐え難い、狭く劣悪な状況に閉じ込めています。彼らは、病や傷を受け、生きながら死体の山に放り込まれ、非人道的かつ無駄に使い捨てられ、医療、食べ物、そして水すら与えられません。まだ歴史は浅いですが、農業動物のためシェルターがアメリカ中で草の根的に立ち上がっています。このトレンドは、アメリカでは長い歴史を持ち、強力な「食品動物」産業の犠牲者を救おうという動きです。今回は、日本にも多くの農産物を輸出しているオレゴン州にあるサンクチュアリーを紹介します。

 農業動物サンクチュアリーは、動物たちを助けるだけでなく、人々に食肉や牛乳、卵の生産のために犠牲になる動物の苦しみを教育する場でもあるのです。レスキューと教育活動を通じて私たちは、動物を商品としてしか見ない社会を変えたいと考えています。人間には動物を食べる必然性がないのだから、社会変革はなおさら必要なのです。オレゴン州にある、私たちのライトハウス・サンクチュアリーは、助けの必要な動物の世話をしながら、従来の価値観にとらわれない農業と食生活を伝えるという活動を展開しているのです。

 ライトハウス・サンクチュアリーは、2002年8月にNPO法人となりましましたが、2001年5月に隣のワシントン州から、オレゴン州にある100エーカーの羊牧場に移ってきました。移転するや否や、地域で助けを必要とする多くの動物が持ち込まれるようになったのです。これと併行して、地域の動物愛護協会で愛護部長であったウエーン・ゲイガーさんも、協会の施設で収容しきれない30ほどの農業小動物を個人で養っていました。すべて、虐待事件の犠牲者です。ほどなく、技術と情熱に富むウェーンが管理者として合流し、100ほどの動物が生活を共にすることになったのです。

 ちなみに、このサンクチュアリーは、元々、Ark Heavenというノアの方舟にちなんだ名でしたが、州内にArkという名の自称サンクチュアリーがあり、寄付金を集めながら、420個体もの動物を飼い殺しにし、所有者が動物虐待で逮捕されるという悲しい事件があったため、現在の名に変えたものです。新しい名前は、虐待、ネグレクト、遺棄といった暗闇をさまよう動物たちにとって灯台のような存在になりたい、という気持ちが込められています。なお、この事件の犠牲者を受け入れたため、我々のサンクチュアリーの動物は急増しましたが、幸い、多くに里親が見つかりました。

 現在、ライトハウスは多くの動物に里親を探しながらも、羊、やぎ、ロバ、リャマ、豚、アヒル、鶏など、約80の動物がいます。法人化してからは、月一回の役員会と、二回の作業イベントを行っており、私たちのような動物保護を学ぶ法学生を含め、地域の人々が集ります。また、一般向けに農業を考えるイベントや、ターキー(七面鳥)料理が伝統のサンクスギビングの祭日にはベーガン・メニューのピクニックを行っています。

 ライトハウスの最近のニュースは、お引越しです。今までの100エーカーの土地は、美しい丘でイベントには最適でしたが、半分は林で使えず、なにより敷地が第三者に売却されてしまったため、管理しやすい土地を探すことになりました。なんとか昨年11月に、州都近くの西セーラムに離農した12エーカーの酪農牧場を入手することができ、引っ越しました。放牧されていた牛とリャマを輸送車に乗せるなど、ボランティアみんなで大汗をかきましたが、二日で無事完了。当初、面積が心配でしたが、酪農施設なので放牧場も細かく柵で仕切られ、大きな牧舎もあり、使いやすく、安心しました。狭くはなったものの、動物たちが遊び、草を食む場所は十分確保されました。動物たちも新しい環境によく慣れ、関係者一同、ますます意気込んでいます。皆さんもホームページをご覧いただき、私たちの気持ちを共有して下さい。簡単にできることではありませんが、日本でもこのような運動が展開されることを切に希望します。

Lighthouse Farm Sanctuary:
http://www.lighthousefarmsanctuary.org


■リーア・コス(Leah Koss) 
  Lighthouse Farm Sanctuary 理事、動物保護法学生団体代表

 


 
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