1966年制定　アメリカ合衆国・連邦法

第1条　目的

　研究や実験、展示、ペット販売等の目的で動物を使用する個人または団体による動物の輸送、購入、販売、収容、ケア、取扱い、処遇を本法によって規制する。

第2条　研究施設

（e）研究施設とは、研究、試験、実験を行う目的で、合衆国の省庁や行政機関等を通じ助成金、給付金、貸付金、委託を受けているものをいう。

第6条　登録の義務

　すべての研究施設、中間取扱い業者、運送業者、第免許を取得していないすべての展示業者は、登録を受けなければならない。

第13条　

（a）
（1）管理基準の公布

　長官は、動物商、研究施設、展示業者による動物の人道的取扱い、ケア、処遇および輸送に関する管理基準を公布しなければならない。

（7）報告の義務づけ
　長官は、各研究施設に対し、その施設が管理基準に従っている旨を、査察時に示し、かつ少なくとも毎年報告を義務づけなければならない。

（b）
（1）委員会の設置

　長官は、各研究施設に少なくとも1つの委員会の設置を義務づけなければならない。。委員会委員のうち、少なくとも1名は獣医師でなければならない。少なくとも1名は、以下の者を入れなければならない。

　（i）前記の施設と関係をもたない者。
　（ii）前記の施設の関係者の近親でない者。
　（iii）動物の適正なケアと処遇への一般社会の関心を代表する者。

（3）査察

　委員会は、研究施設のすべての動物研究区域、動物施設に対し、少なくとも半年ごとの査察を行い、以下の評価を行わなければならない。
　（A）動物に苦痛をもたらす行為。
　（B）動物の置かれている状態。

（4）査察証明報告

　（A）委員会は各査察ごとに査察証明報告書を研究施設に提出しなければならない
　（B）前記報告書は、少なくとも3年以上保管しなければならない。　　

（5）農務省の査察

　査察の結果は、農務省の査察官による査察時に閲覧と評価ができるようにしておかなければならない。

（c）連邦委員会

　連邦研究施設は、連邦委員会を設置しなければならない。

（d）訓練

　各研究施設は、長官が義務づける訓練を実施し、下記を指導しなければならない。
　（1）動物管理と動物実験での人道的行為。
　（2）動物使用を最少限にとどめるか、もしくは不要にしたり、動物の苦痛や苦悶を軽減できる研究法や試験法。

（e）情報提供

　長官は、国立農業図書館に情報サービス部門を開設し、国立医学図書館との連携のもとに以下の情報を提供しなければならない。

　（1）職員訓練に関連した情報
　（2）動物実験の重複を防止するための情報
　（3）動物実験の改善につながる以下のような方法

　（A）動物使用の削減や、代替する方法　
　（B）動物の苦痛や苦悶を最少限にする方法

（f）資金停止

　長官または研究プロジェクトに資金供与を行っている連邦機関は、研究施設が、本法に基づき公布される基準を遵守していないと判断した場合には、連邦助成を一時停止するか、または打切らなければならない。