花粉症を予防するアロマテラピー＆ハーバルテクニック ハーブショップ　グリーンフラスコ 薬剤師　林　真一郎

ハーブや果実の香りの本体である精油（エッセンシャルオイル）を用いるアロマテラピーとハーブティーの両方を併用することで相乗効果を得ることができます。そこで今回から症状別のアロマテラピーとハーブティーの併用のテクニックについてご紹介したいと思います。

　さて、今年も花粉症の季節がやって来ました。コアラの食物として知られるユーカリの葉の精油は抗菌力が強いため、花粉症の引き金になる空気中のハウスダスト（カビやダニ）を浄化することが可能です。具体的にはティーカップかボウルに熱湯を用意し、そこにユーカリの精油を2〜3滴たらします。蒸気と共に香りが広がり、お部屋をクリーンに保ちます。また、外出する際にはマスクの外側にユーカリの精油を一滴たらしておくと効果的です。

　次に、ハーブティーでは、ネトル、エルダーフラワー、ローズヒップの3種が効果的です。また日頃から食生活に注意し、野菜を多く摂り、肉類や乳製品、砂糖などは控えて体質改善をすすめる努力も必要です。植物療法ではこのように体の外の環境（お部屋の空気など）と体の内の環境（体質など）の両方にアプローチを行います。病気とはこのふたつの環境の不調和から生じるものであり、その意味でもアロマテラピーとハーブティーの併用は有効なのです。
　

《花粉症を予防するメディカルハーブティー》

◆ネトル（西洋イラクサ）

ネトルは血液に関係するハーブで、アレルギー（血液の汚れ）や貧血などに用いられます。抹茶によく似た風味で食事のあとに飲むのにも適しており、野菜の足りない人には特におすすめです。

◆エルダーフラワー（西洋ニワトコ）

エルダーフラワーは花粉症のカタル症状（鼻水や目のかゆみなど）を鎮める作用があります。欧米では春季療法と言って春のアレルギーを未然に防ぐためにネトルと共に服用されます。

◆ローズヒップ（野バラの実）

アレルギー症状では体内のビタミンＣが大量に消費されます。天然のビタミンＣを豊富に含むローズヒップをネトルやエルダーフラワーにブレンドすると相乗効果が期待できます。

	ハーブティーのいれ方 ハーブの量はティー1杯あたりひとつまみを目安にします。熱湯を注ぎ、3〜5分間蒸らすのがコツです。 ＊急須を使うと効果的です。 ＊１日３杯、毎食後にお飲みください。