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クマ保護への抜本的対策が必要な時(その2)

ツキノワグマの緊急的保護対策


ALIVE  2004.10.20


クマ対策-緊急的対策

 対策は、被害を防ぐための緊急的なものと、広葉樹の自然林などクマの生息地の回復という中長期的なものがあります。
 緊急的には、以下の対策が考えられます。

1. クマに「人の気配=危険・遠ざかるべき」という学習をさせる。
2. クマを引きつける食べ物を除去する。(果実など誘因物の除去や徹底した防護、警戒)
3. クマとの不用意な遭遇を可能な限り避ける。


1,クマの学習能力の利用

 一般的には、人を畏れずに出てくるクマは人との接触の危険性を学習していない年齢が若い個体です。できるだけクマに人里に近づくと危険であるということを学ばせるために、威嚇する、追い払うようにします。殺してしまうと学習効果がありません。

2,誘因物の除去

 東京ではクマ対策として果樹の幹にトタンを巻き付け、早期に柿をもいでしまう「柿もぎボランティア」などが行われています。クマを引きつけるような誘引物を取り除くとともに、クマが味を占めて里に依存しないように初期の段階での追い払いを行います。

 また、一旦檻で捕獲して忌避スプレーを吹き付けるなどして人間を怖がらせた上で、放獣することも行われています。

3,クマとの遭遇の回避

 クマによる人身事故は、クマと人がいきなり出会ってしまうときに多発しています。クマが人の気配を察知して隠れ潜んでいるところに、 人がそれに気づかずクマの安全圏内に踏み込んでしまうことが最も危険だと言われます。対策としては、

* 鈴やラジオなどで、クマの方に人間の接近を知らせる。
* 出没しやすい場所、誘引しやすい場所を確認しておき、近寄らない。
* 集落内や通路にクマが潜める場所をなくす。(草刈り、死角を減らす)
* クマがきそうな、柿の木やクリの木などには近づかない(特に夕~朝)
* 夜に歩く場所で、危険の高い場所は投光器などで明るくしておく。
* (訓練された)犬を連れて、クマの存在を察知する。

などがあげられています。

<参考>

各府県のツキノワグマ対策広報のホームページのアドレス

兵庫県森林動物共生室
http://web.pref.hyogo.jp/yasei/kuma.pdf

京都府森林保全課
http://www.pref.kyoto.jp/forest/osirase/tukinowaguma/tukinowa.htm

大阪府緑整備室
http://www.pref.osaka.jp/midori/kuma/index.html

鳥取県環境政策課
http://www.pref.tottori.jp/kankyoseisaku/shizen/kuma/kumatyuui.htm

岡山県自然環境課
http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/sizen/kuma/kuma3.htm

山口県自然保護課
http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/gyosei/shizen/10.htm

福井県自然保護課
http://info.pref.fukui.jp/shizen/contents.html

石川県自然保護課
http://www.pref.ishikawa.jp/sizen/kuma/

富山県自然保護課
http://www.pref.toyama.jp/sections/1709/kuma.htm

長野県森林保全課
http://www.pref.nagano.jp/rinmu/sinrin/tyozyu/bear-zin.htm

秋田県森づくり推進課
http://www.pref.akita.jp/akino/rinmu/kuma/kuma.htm

山形県環境保護課
http://www.pref.yamagata.jp/bk/kanho/488200/2875900.html

新潟県環境企画課
http://www.pref.niigata.jp/kankyou/e/kumahigai.html

<参考書>

「生かして防ぐクマの害」 米田一彦著 農山漁村文化協会刊 2200円 

※クマ対策を考えるには必読書


ドングリをまくことの是非について

  • 緊急的に山にドングリをまいたらどうかという提案がありますが、以下のような問題があるとクマの研究者や生態学の専門家から強い異論が出ています。よく考えてみる必要がありそうです。
  • 地面におかれたドングリは、瞬時に他の動物(ネズミ、リス、イノシシなど)の餌になる。必ずクマがそれを見つけて食べる状況にはない。
  • 少々のドングリではクマの空腹には焼け石に水。また効果があるほどまけば、ドングリを食べる動物を増加させ、別の問題を引き起こす。
  • 野生動物は秋の実りの多寡によって個体数を調節しており、人為が介入するべきではない。
  • それぞれの地域にその地域のドングリを食べる動物がいる。ドングリを拾ってよその地域に移すと、その地域の動物の食糧を奪うことになる。
  • ドングリや山の植物は自然の現象として、豊作の年と凶作の年がある。豊作の時にはネズミやクマが増え、凶作の年には減るという自然のサイクルとなっている。
  • ドングリにも本来の生育地があり、由来の不明の他地域のドングリをばらまくべきではない。(遺伝的攪乱の問題)
  • ドングリには少なからずドングリを食べる虫が付いており、それらの病害虫の管理なしにむやみに他の地域に持ち込むのは植物防疫上も問題。
  • クマが、人のにおいの付いた大量のドングリを食べて、人のにおいとドングリという食べ物を関連づけて「人の気配=餌にありつける」と学習した場合には、かえって危険な状況になる。

 


 
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