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2002年「鳥獣保護法」改正国会質疑
ALIVE No.45 2002.7-8月号
6月14日、衆議院環境委員会で行われた鳥獣保護法改正に関する参考人として、意見を述べました。主な内容は以下のとおりです。(野上ふさ子)
有害鳥獣駆除制度の見直しを 年間300万匹もの鳥獣が生命が生命を奪われている現在の狩猟と有害鳥獣駆除のあり方には、大きな問題があります。 私は、今年の4月に有害駆除の許可状況について情報開示請求をし、今まで話に聞いていたことを改めて確認することができました。それは、クマやサルについて、駆除の許可期間が毎月延長される結果、ほぼ1年中、有害駆除ができるようになっているということです。 被害があるから、駆除をしている、というわけではなく、被害とは無関係に年間、一定数の捕獲枠が決められているのです。年中行事のような駆除は、いたずらに動物を殺傷するばかりで効果はなく、公費を浪費するものです。抜本的な見直しが求められています。 くくりわな、とらばさみの禁止を 動物を捕獲する手段については、クマについては銃と檻が一年中許可されており、サルはこれに加えてワナも許可されています。有害駆除は、原則1年中、場所を選ばす行うことが許されています。鳥獣保護区でも駆除は行われます。 どこから銃弾が飛んでくるかわからないという状況は、人にとっても危険ですが、捕獲檻とワナが一年中、山野に設置されているという状況は、野生鳥獣を無差別殺傷するに等しいものです。 また、イノシシ用ワナにクマがかかる例が多く、地域によっては絶滅が危惧されます。しかし間違って捕獲されたということで、罰則もないばかりか、届け出の必要もありません。 小動物を対象としたとらばさみについては、昨年12月には、荒川の河川敷に仕掛けられた4個の違法なワナに、絶滅のおそれのあるオオタカがかかり、死亡しました。今年の1月には、やはり絶滅危惧種のツシマヤマネコが3匹も、とらばさみにかかって死んでいます。 数の少ない希少種でさえ、これほどワナにかかっているのですから、その他の鳥獣は言うまでもありません。動物を無差別殺傷するくくりわなやとらばさみは早急に禁止すべきです。 鳥獣保護員を公募制に 鳥獣保護法では、鳥獣保護思想の普及啓発や諸調査、鳥獣保護区のパトロール、狩猟や有害鳥獣駆除における密猟、違法捕獲を取り締まるために、都道府県の非常勤職員として鳥獣保護員をおくことができるとしていますが、残念ながら、現在この制度はほとんど形骸化しており、十分に機能しているとは言えません。 実際、鳥獣保護員の93%がハンターであり、またハンターの高齢化に伴い、保護員も高齢化し、50歳以上の人が85%を占めています。またほとんどの場合、保護員は、地元狩猟者団体からの推薦によって選定されています。 野生動物や自然との関わりが多様化している現在、狩猟者に限定された推薦制は廃止し、広く保護活動に熱意と関心、知識を持つ人材を公募すべきですし、研修制度などを充実させて人材育成をはかるべきでしょう。そして野生動物の保護に関わる新しい世代の成長につなげていく必要があるでしょう。
<全文>第154国会 衆議院環境委員会 平成14年6月14日(金曜日)
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/001715420020614018.htm
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