野生動物の密輸根絶と動物取扱業の規制のために

ひとつでも私たちにできることを！

　大阪ペットショップのオランウータン、町田のトラ事件などで明らかになったように、ようやく日本各地での違法・不当な動物飼育販売が問題視されるようになりました。しかしながら、例の大阪のペットショップは相変わらず希少動物を売りつづけ、その他のペットショップなども同様の所が多く、目に余る状況です。

　最近では、インターネット上でも、エキゾチックアニマルなどの売買が目立ちます。また昨年度、日本向け象牙輸出が解禁されたことにより、２万頭ものゾウが密猟されたとのことです。４月にケニアで開催されたワシントン条約会議でも、象牙の取引再開の是非を問う議論が展開されています。

　「野生生物輸入大国ニッポン」の悪名を払拭すべく、またペットショップその他あらゆる場所で不当に展示・販売されている動物たちを一匹でも減らすためには、皆様一人一人の力が不可欠です。以下のような活動に是非ともご協力をお願いします。

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私たちにできること

ペットショップ
〈特に量販店やデパート内〉を覗き、希少動物や弱っている動物を展示していないか調べましょう。（当会のチェックシートをご活用下さい）ワシントン条約で取り引きが規制されている種であれば環境庁に通報しましょう。また弱っている、病気などの動物を発見したら、都道府県の衛生課や動物保護管理センターなどに相談するか調査をお願いしましょう。

動物園・テーマパーク等
で展示されている動物たちの様子を観察し不適切に取り扱われていないかチェックしましょう。（当会のズー・チェックシートをご活用下さい）
　　また、相変わらず珍らしい動物や希少動物を購入して客を呼び寄せようとする商業主義的な動物園には、購入ストップを求めると同時に、動物園のあり方を変えるように手紙を出しましょう。

象牙、べっ甲、トラの漢方薬、クマの胆
その他の製品販売店や、その広告を見かけたら、「販売中止」の手紙やＦＡＸを送りましょう。
インターネットを活用し、悪徳な販売を調べましょう。（「エキゾチックアニマル」「カメ」「ヘビ」などのキーワードで検索できます）
新聞、雑誌などで上記のような広告を見かけたら、掲載を止めるようお願いしましょう。

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手紙を出しましょう

【密輸犯に厳しい刑罰を】

　昨年５月に、大阪市内のペットショップ「梅田わんわんワンランド」の経営者らが、府の危険動物の飼養及び保管に関する条例（危険動物条例）」及び、「絶滅の恐れのある野生動植物の種の保存に関する法律」（種の保存法）等違反で摘発され、現在裁判が進行中です。

　このような事件は氷山の一角であり、表に出てこない無数の動物の事例があることが関係業者自身の口からも指摘されています。事件の再発を防止するためには、何よりもこの種の違法取引が割に合わないことを広く示す必要があります。

　逮捕された業者は希少動物の売買及び不適切飼育によって多額の利益を得ており、罰金程度では何ら処罰的効果がありません。再犯を防ぐために飼育停止の措置も含め、厳重処罰に付されるよう求めましょう。

　今回の事件は国際的にも大きな関心を呼び起こし、判決は大きな関心の的となっています。日本が世界最大の野生動物の消費大国でありながら、何ら実効力のある法規制がない状態であることを国内外に示すことのないように、厳しい処罰がなされるよう要望します。

宛先：
大阪地方裁判所　第８刑事部２係　裁判長
〒530-0047　大阪市北区西天満2-1-10

大阪地方検察庁　公判部第3検事室
〒530-0047　大阪市北区西天満1-12-7

【オランウータンの住む森の保全を】

　２月２日に４頭のオランウータンがインドネシアに返還されました。４頭には、いちばん大きい雄がジャラン、小さい雄がジョージ、大きい雌がジュリン、小さい雌がジュンコという名前が付けられたとのことです。（JapanのＪを頭文字に）彼らは野生復帰プログラムに沿ったリハビリに懸命に取り組み、ようやく木登りができるようになったとか（本来なら生まれた時から木の上にいて、木登りを習う必要もないはずなのに）。

　インドネシアでは森林伐採が進み、「森の人」オランウータンの生息地が急速に失われています。このままの勢いだとオランウータンは2010年には絶滅すると、インドネシアの政府自らが述べています。生息地の保全なくして野生動物の保護は不可能です。オランウータンの保護と森林の保全を訴えましょう。

宛先：インドネシア大使館
〒141-0022東京都品川区東五反田5-2-9