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密輸オランウータンの原産国返還
そして生息地の保護とは
今年の６月に大阪で密輸が発見されたオランウータン等ワシントン条約Ｉ類の動物が、11月中に原産国インドネシアに返還される見込みです。政府の対応、今後の見通し等、今回の事件を教訓に、絶滅に瀕する野生動物を守るために市民ができることを皆さまと共に考えたいと思います。
母親を殺され、日本まで密輸されてきた幼いオランウータンたちの今後の行く手に、どうか関心をお寄せ下さり、集会にご参加下さるようお願いいたします。
●日時：１９９９年11月14日（土）午後２時～５時（終了しました）
●場所：文京シビックセンター２６Ｆ
／スカイホール（地下鉄後楽園駅１分）
●主催：オランウータン集会実行委員会
●協賛：日本インドネシア保護調査委員会、
野生生物保全論研究会、地球生物会議
●資料代：５００円
●連絡先：地球生物会議（ALIVE）
［主な内容］
●種の保存法をいかに活用すべきか
……坂元雅行（野生生物保全論研究会）
●返還されるオランウータン、その後
……野上ふさ子（地球生物会議）
●オランウータンの生息地保全のために
……鈴木 晃（京大霊長類研究所）
希少動物の密輸とは
今年の５月に、大阪のペットショップで、オランウータンの１～２歳の子供４頭が押収されました。血液鑑定で４頭ともボルネオ産と判明し、インドネシア政府の要請でこのほど返還されることになりました。今、オランウータンが住む森は、大規模伐採や植林、山火事などによって急速に失われています。さらに彼らはその希少性の故にペットとして密猟・密輸され、よりいっそう絶滅に追いやられています。日本への密輸を根絶するためには、政府と民間が協力して、法律の整備や意識の変革を呼び掛ける必要があります。
種の保存法とは
1993年にワシントン条約の国内法として「絶滅のおそれのある動植物の種の保存に関する法律」（種の保存法）が制定されました。私たちは、政府に対して、この法律を適用し、オランウータン等を原産国に返還（返還先の指定）し、かつ密輸犯人に対して返還費用の負担の命令を出すよう求めてきましたが、残念ながら政府はこれを見送りました。種の保存法をどのように活用して、このような違法取引を防ぐべきか、考えたいと思います。
返還後も注目を
オランウータンは、インドネシア政府が関わるヒハビリセンターへ返還されることになりました。野生オランウータンの生息地の保護はたいへん厳しい状況にあり、その中でのリハビリセンターの位置づけや、返還後のオランウータンの生育状況についても、今後とも関心を払っていく必要があります。４頭のオランウータンの生存を守るために、私たちに出来ることを呼び掛けます。
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