RSPCAの最新の年次報告書で取り上げられているボルトンの夫婦に飼われていたグレイ.プードルの老犬は、毛がフェルト状にからまり、折れた顎を2週間も放置されていた。
この夫婦は昨年12月、ボルトン治安判事裁判所に起訴され、5年間の動物飼養禁止を命じられた。
これは昨年一年間にグレイターマンチェスター州内でRSPCAが得た24の有罪判決のうちのひとつた。イギリス全土では898人が有罪判決を受けた。
RSPCAの検査官キャロライン・ホールによると、グレイ・プードルの件はボルトンで数多くある動物虐待のうちのひとつにすぎない。
これは虐待とネグレクト(飼養怠慢)の衝撃的なケースで、ある獣医師は、複数の疾病にかかっていたため、おそらく何ヶ月も苦しんできただろうと推測しており、何の手当ても受けさせずに老犬をこんなに長い間放置していたなんて誰にせよ考えられない、とホールはいう。
ボブという名のこの犬は、現在、サム・クロンプトンという獣医看護士に引き取られて暮らしている。
毎年ボルトンではおよそ10から15の動物虐待が立件されるとホールはいう。別のケースでは、ハリウェルで3匹の老犬がひどい抜け毛に苦しみ、生々しく開いたままの傷もあった。飼い主は起訴され、生涯動物飼養禁止を命じられた。
RSPCA検査官は、動物福祉法の条項により、動物が実際に苦しむ前に介入することができるようになった。
この3月に施行された福祉法は、動物を飼っているすべての人に、動物の福祉面での基本的なニーズを満たす法的な責任を課しており、これには適切な食事、住居、病気や怪我から動物を守り治療を受けさせることが含まれる。
全英では、2006年には122、454件の動物虐待の訴えが調査されたが、これは2005年より10.5パーセントの増加だ。また、164、110の動物が救助・没収され、虐待行為防止のために4、222の口頭による警告がなされたが、それぞれ7.6パーセントと10パーセントの増加だ。
北部では、RSPCA検査官と動物没収官が35、636件の動物の没収・保護に関わったが、これは前年より2,000件多い。
The Bolton News 2007年8月2日
http://www.theboltonnews.co.uk/display.var.1591633.0.animal_cruelty_the_shocking_figures.php