【アメリカ】
台頭する動物法、動物のための声となる
ALIVE海外ニュース 2011.3-4 翻訳:宮路正子
アメリカでは、ペットを単なる所有物としてではなく、家族の一員として扱う法律が増えているという。
その一例として、ボルティモア・サン紙には、メリーランド州のある家族が、警察の強制捜査の際にラブラドル・レトリーバーを射殺されたとして警察を告訴しているという記事が載った。また、2009年、メリーランド州法では、飼い主が死亡した後のために、子供と同じように、ペットの信託を設けられるようになった。
「慣習法では、犬は単なる動産、容易に取り替え可能な所有物ですが、動物法の専門家は、法廷が、動物を交換可能な所有物でしかないように見なすべきではないと言っています」、と弁護士レベッカ・ラスクはサン紙に語った。
また、ペットの飼養権争いも増えている。7月、メリーランド州のある離婚調停では、裁判官が夫婦に犬の飼養権を共有するよう命じた。
法大学院では、現在、動物福祉、ペット信託、獣医療ミス、絶滅危惧種保護、ペット飼養権、動物虐待と暴力行為との関連性、動物の法的地位などのコースが設けられている。
「裁判官は、もうこのような問題を法廷から笑って追い出すようなことはしません。動物問題は離婚訴訟においてさえ正当な問題として扱われるようになってきています。これは大きな変化であり、全米で起こっていることです」、とボルチモア大学で動物法を教えるアラン・ネーミス教授はいう。
2011年1月2日
United Press International, Inc.
http://www.upi.com/Top_News/US/2011/01/02/Rising-animal-law-field-makes-its-bark/UPI-94121294001586/
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