ニュージーランド獣医師会(NZVA)・メディア・リリース
世界動物福祉宣言への支持

ALIVE海外ニュース 2008.7-8　翻訳：宮路

　NZVAは、虐待とネグレクトに対抗するため、世界動物福祉宣言に署名するようニュージーランド政府に要請している。世界動物福祉宣言は、動物が感覚ある生き物で、配慮と尊敬に値することを認めるもので、NZVAは、すでに署名済み。

　動物福祉は獣医師にとって最大の関心事であり、この宣言を支持することには何の躊躇もなかった、とジョン・マクラクラン獣医師会会長はいう。

　「ニュージーランド国民は、宣言の趣旨に同意し、自国政府、そして他の国々がこれを支持することを望んでいると獣医師会は信じています」

　この宣言は動物福祉に関する初めての国際協定である。マクラクラン博士は、最終的には、国連に採択してもらいたいと考えている。

　「宣言が国や国連の承認を得ることは、動物の健康と福祉をより重要なものとして位置づけ、虐待とネグレクトは容認できないという強力なメッセージを送ることになります。ニュージーランドでは、動物は経済において不可欠な存在ですが、コンパニオンシップと娯楽を提供し、私たちの人生を豊かにもしてくれます。私たちには彼らの健康と福祉に対する責任があるのです」

　世界動物福祉宣言には、世界各国の獣医師会が署名しており、昨年５月には、ニュージーランドを含む世界169カ国の主席獣医担当官(CVO)が参加する国際獣疫事務局(OIE)が宣言の展開を支持する決議を可決している。

　マクラクラン博士は、インターネットと電子メールのコミュニケーションにより、世界はより狭くなってきているので、動物のケアの重要性などのメッセージは、地球上の広範囲に渡る人々に届くようになったという。
　「動物福祉は世界の多くの人々にとって新しい概念であるかもしれませんが、今日の技術は、世界宣言が真の変化を起こすことが可能であることを意味します」

　ニュージーランドでは、動物保護のために高い動物福祉基準と法規制があるが、発展途上国では動物福祉は他の問題の後回しにされている。世界動物福祉宣言は、尊厳を持って動物を扱う必要性を認識する助けになるだろう、とマクラクラン博士はいう。

2008年5月20日
ニュージーランド獣医師会ＨＰ

⇒「世界動物福祉宣言とは」