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【アメリカ】

意識的に内省する動物もいることを示す証拠

ALIVE海外ニュース 2009.11-12 

 

  米ニューヨーク州バッファロー大学の比較心理学者、デビッド・スミス博士は、動物の認識力に関して広範囲に及ぶ研究を行った結果、動物が、人間のメタ認知能力と機能的に類似した能力を有していることを示す証拠が増えているという。つまり、自分の精神状態を考察し、監視し、制御する人間の能力を動物も持っているかもしれないということだ

 “認知科学の傾向”(Trends in Cognitive Science)という雑誌に発表した論文では、この比較研究という、急速に発展している新分野の研究論文をレビューし、その主な発見や継続的発展の展望について記述している。
 「比較心理学者は、人間以外の動物が、自分の認知状態を意識しているのかどうかを知るために、知覚、記憶、食物隠匿のパラダイムを使用して、イルカ、ハト、ラット、サル、類人猿を調べてきた」と、博士は書いている。
 比較研究は、人間の意識や認知的な自己認識と類似した機能を持っている動物もいるという証拠がより確実になっていることを示しているという。このような動物にはイルカや旧世界ザルのマカクザルなどがいる。

 博士は、ナチュアというイルカを使って行われた初めての動物のメタ認知実験について 「答えが分からないとき、イルカは、明らかに躊躇し、2つの答えの間で迷ったが、答えがはっきりと分かっているときには、選んだ答えがある方へ向かって大きな波を起こすほどのスピードでまっすぐ泳いでいった」と書いている。
 一方、ハトを使ったいくつかの研究では、今までのところ、メタ認知の能力はまったく示されていない。また、いくつかの研究を収束してみると、オマキザルは、メタ認知能力をほとんど示していないが、これは、霊長目における、内省能力や拡張された認知能力の出現に関して重要な疑問を提示していると、スミス博士は述べている。

 この研究分野は、動物の内省能力について新しい扉を開くもので、その系統発生の出現に照準をあて、研究者が人間の意識の歴史をたどることを可能にするものだという。
 博士らは、人間以外の動物におけるメタ認知研究を開拓し、この分野における主な研究結果のいくつかに貢献している。その中には、旧世界ザルと新世界ザルにジョイスティックの使用方法を教え、コンピューター作業をさせた研究データなども含まれる。

 スミス博士は、メタ認知が、人間の洗練された能力で、精神の階層構造(メタ認知の実行制御過程がそれより低位置にある認知を監督する)、自己認識(不確実性と疑問はごく個人的で主観的だと感じられる)、そして、叙述的意識(人間が知識の領域を認識し、それを他者に知らせることができる)と結びついている、と説明する。

 したがって、動物が人間のメタ認知能力と同等のものを持っているかどうか確実に証明するのは、比較心理学における重要な目標であり、動物がメタ認知能力を持っていれば、それは動物の意識と自己認識にも影響があるかもしれないのだという。
 実際、メタ認知は、人間の精神と動物の精神の重大な連続性あるいは不連続性を確証する手段として、言語と道具使用にも匹敵する可能性を持つものである、と結論付けている。

2009年9月20日
USNews.com



 
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