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アライブ海外ニュース

【アメリカ】

米メイン州、動物福祉ナンバープレートを作成

ALIVE海外ニュース 2009.7-8 翻訳:宮路

 

私がメイン州の小さな町で育った1950年代、60年代には、ほとんどの人が当たり前のようにペットを飼い、餌を与えていたが、ペットは不妊も去勢もされず、リードを持っている飼い主もいなかった。犬は自由にあちこちうろつき、気の向くままに交尾でも何でも好きなことをやっていた。

ほとんどの人は、メス犬の飼い主が遭遇する面倒を避けるためにオス犬を飼っていた。メス犬の飼い主は毎年の発情期には、寄ってくるオス犬やオス犬同士のけんか、そしてオス犬を追い払うのが遅すぎると、歓迎されざる子犬の一群にも対処しなければならなかった。

もちろん若干の責任感はある飼い主もいた。 地元の犬が発情期になると、よだれをたらし、必死になっているオス犬を外に出さないようにした。閉じ込められたオス犬は咆哮し、ドアをひっかき、それでも出してもらえないと、ふてくされ、飼い主を嫌悪の目で見るのだったが、このような接触禁止手段は、メス犬の妊娠だけでなく、さかりのついたオス犬同士のけんかによるケガも防ぐことができた。

どうして不妊・去勢をすることを思いつかなかったのか分からない。飼っていたオスの子馬が手に負えないほど扱いにくくなったときは、人間だけでなく、子馬自身をも守ることになるからと、何の躊躇もなく去勢手術をした。どういうわけか、犬や猫に対しては同じ理屈を当てはめることがなかったのだ。

また、たくさんの犬が鎖につながれてその一生を過ごしていた。外飼いの犬たちだ。家に入れてもらうことはなかったが、吹雪のときなどは少しだけ待遇が良くなり、納屋に入れてもらっていた。猫?猫はネズミ捕り用だった。愛玩用に飼われている猫はまれだった。不要な子猫は生まれて数時間のうちに姿を消し、母猫は、悲痛な鳴き声をあげながら、始末された子供たちを捜し回っていた。

当時はメイン州も他の州と同じような状況だったが、その後、その状況を抜け出し、動物福祉モデル州となった。他の州が動物を大切に扱うことを目指す道は困難で障害も多いと尻込みするとき、メイン州はそれをやってのけた州の例として取り上げられる。

メイン州は、虐待被害者保護法の条項にペットを含めた最初の州だ。人を虐待する人間は動物も虐待するし、自分が家を出るとペットが傷つけられたり、殺されたりするのではないかと、虐待被害者が家を出ないケースも多いからだ。

メイン州の住民は、不妊・去勢に対してとても良心的になり、シェルターが引き取る不要動物数は、もう何年間も減少している。現在、メイン州のシェルターの中には、動物たちが安楽死させられないように、遠く離れた場所の、引き取り動物が多すぎて困っているシェルターから動物を受け入れているところもある。

メイン州は、過去3年間、動物連盟擁護基金(Animal League Defense Fund: ALDF アメリカで弁護士などの法律の専門家が設立した動物保護団体)から全米で動物保護トップ5州のひとつに選ばれている。

他の北東部州同様、メイン州でのペットケアに関する考え方の変化は10年以上前に起こった。これは他の地域より早く、また変化の速度も速かった。これはメイン州が資金に恵まれてからではない。メイン州でも、富裕層はごく一部だ。実際、州全体としては、裕福なわけではなく、州の平均世帯収入は45、888ドル(約450万円)で、全米の平均世帯収入の50、740ドル(約500万円)を下回り、メイン州より平均個人収入が低いのは、17州しかない。

しかし、お金がすべてではない。物事を行うには、決意と情熱と頑固さが重要なのだ。

メイン州はすでにいくつものことを成し遂げてきたが、住人たちは、まだ解決しなければならないことがあると考えていた。子犬繁殖場(パピーミル)は森の奥深くに根付き、起訴されるべき動物虐待ケースがあり、また、多くの低所得者はペットの不妊・去勢を行わない。

そこで、昨年、半ダースほどの動物保護団体などが、力をあわせ、動物虐待の調査資金や、低所得者のペットの不妊・去勢を支援するプログラムの資金を調達するための寄付金付きのナンバープレート作成を州政府に承認させた。

動物福祉ナンバープレートはメイン州の発案ではなく、すでに25の州でその案が出ていたが、そのための資金を集める方法が困難で実現に至っていなかった。

「メイン州は、他の多くの州より進んでいるかもしれませんが、ペットの数が過剰に増えるのは絶対に避けなければなりません。また、今後も動物虐待や飼育怠慢に対して、厳しい対応を続けることを可能にしたいのです」と、地元の動物保護活動家はいう。

寄付金付きのナンバープレートを手に入れるには、25ドルを前納する必要があるが、すでに2000人の住民が購入予約を行い、さきほど州知事が署名をして法律が成立した。このナンバープレートで、年間10万ドル(約1000万円)を集めることができると予想されている。

2009年5月26日
USA TODAY
http://www.usatoday.com/life/columnist/pettalk/2009-05-26-maine-pets_N.htm


 
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