英国で初めての犬用血液銀行設立

ALIVE海外ニュース 2009.7-8　翻訳：宮路

移動献血車として特別に設計されたトレーラーには、体重計、テレビ、待合室、献血を行うテーブルなどが完備されており、献血をした犬は、そのお礼に食事やペット用おもちゃをもらえる。

献血は６、７分程度で済むが、飼い主には献血前の健康チェックのために３０分ほどの時間をみるようにと事前に通知される。

採血された血液は型別に保管され、５週間まで保存しておくことができる。

犬用血液銀行は、英国ペット血液銀行という非営利団体のアイディアで実現したもので、現在、より多くの血液の提供を求めている。

英国ペット血液銀行のウェンディー・バーネット代表によると、犬用血液はこれまで常に不足していたので、献血された血液は、保管する間もなく必要なところへ送られるという。

「献血のおかげで、毎年、何百もの命が救われています。血液の在庫が少ないときでも血液の必要な獣医師から要請の連絡があることもあり、そのようなときは献血活動を余分に行っています。人間が入院する場合、必要な血液はそこに当然あるものと思いますが、ペットにとっても同じ状況を確実にしたいのです」

猫は採血中、犬ほどじっとしていないので、動物看護士が訪問して採血を行う猫用の献血も計画されている。

英国ペット血液銀行は、また、獣医学生が動物の身体検査や血液検査の訓練を実地で行うための場としても役立ちたいと考えている。

２００７年３月に立ち上げられた英国ペット血液銀行は、ペットの血液の採血、処理、保管、供給、という活動を初めて行った団体で、献血用の移動車両はペットフード会社、ロイヤルカナンが寄贈したものだ。

２００９年５月２１日
Telegraph.co.uk
http://www.telegraph.co.uk/health/petshealth/5356711/Blood-bank-for-dogs-looking-for-more-donors.html