地球生物会議ALIVE アライブ サイトマップアライブへのお問い合わせALIVE English site
アライブ
ALIVEトップページへ最新情報・イベント案内ALIVE BLOGALIVE資料集ALIVEビデオALIVE資料請求ALIVEリンクALIVE動画のサイトへALIVE子供向けページ
 HOME > 海外ニュース >アメリカ人ハンターの増加、アフリカのライオンの脅威に
検索 AND OR
 
地球生物会議ALIVE紹介
野生生物
動物園
家庭動物・コンパニオンアニマル
畜産動物・工場畜産
動物実験・実験動物
生命倫理・バイオエシックス
ライフスタイル
ライフスタイル
動物を守る法律
海外ニュース
海外ニュース
ALIVE資料集・ビデオ
本の紹介
リンク
 
 
アライブ子供向けページ
アライブMOVIE 動画のページ

関連リンク

アライブ海外ニュース

【アフリカ】

アメリカ人ハンターの増加、アフリカのライオンの脅威に

ALIVE海外ニュース 2011.5-6 翻訳:宮路正子

アメリカは現在、トロフィーハンティング(動物の毛皮や身体部位をトロフィー[記念品]として得るためのスポーツ狩猟)で仕留められたライオンの最大の市場、と野生生物連合が警告

 

アメリカ人ハンターが、アフリカライオンの生存にとって大きな脅威となっており、トロフィーとしての毛皮の敷物やネックレスへの需要がライオンを絶滅に追いやっていると、野生生物団体の連合はいう。

アメリカ、そして世界各国におけるライオンの毛皮の敷物などのトロフィーに対する需要、そして盛んに行われている身体部位の売買は、ライオンが生息する地域の住民との軋轢や、減少する生息地のせいですでに打撃を受けているアフリカライオンの生存をますます危ういものにしている。

「アフリカライオンは絶滅の危機に瀕しています。百獣の王が絶滅しかけているのに、アメリカ人はスポーツのためにライオンを殺し続けているのです」と、国際動物福祉基金(IFAW)のジェフ・フロッケンはいう。

連合が発表したレポートによると、この10年間にスポーツハンティングで殺されたライオンの2分の3がアメリカに輸出されている。

IFAW、米国人道協会(HSUS)、国際人道協会(HSI)、ボーン・フリー、野生生物擁護者の会などが参加する連合は、ライオンを絶滅危惧種のリストに加え、毛皮や身体部位の輸入を禁止するようホワイトハウスに要請した。

野生のアフリカライオンの数はここ100年間で急激に減少したという。一世紀前には20万頭ものライオンがアフリカ大陸を歩き回っていた。 今では、野生で残っているのは4万頭以下、なかには2万3000頭程度しか残っていないとする推計報告もあり、かつて移動範囲だった地域の80%からその姿を消している。

ライオンは26の国ですでに絶滅しており、生息数が1、000頭を超えると推測されるのは、ボツワナ、エチオピア、ケニア、南アフリカ、タンザニア、ザンビア、ジンバブエの7ヶ国だけだ。これは今回要望を行った連合には参加していないパンセラという保全団体がまとめたデータだ。

ライオンにとってこれまでのところ唯一最大の脅威は人間だ。しかし、それは必ずしも西洋のハンターというわけではない。 「おもに利害の衝突という状況で、アフリカで畜産を行おうとしていて、ライオンと共存することが難しいと思った人間なら誰でも、ごく当たり前のようにライオンを殺すのです」と、パンセラの副会長ルーク・ハンターはいう。

また、物議を醸したセレンゲティ国立公園内を横断する高速道路などの道路建設や、農業用地確保のために原生自然地域が狭められ、ライオンの生息域を圧迫している。

しかし、野生生物連合がホワイトハウスに提出したレポートによれば、ライオンの生存を脅かすものとして、西洋人ハンターがますます大きな存在になっているという。

1999年から2008年の間にアフリカで殺された野生のライオン5、663頭のうち64%がアメリカに輸出され、また、2008年にアメリカ人ハンターにトロフィー用に殺されたライオンの数は1999年とくらべて2倍以上になっており、その数が年々急増していることを示しているという。アメリカは、個人のトロフィーハンティングに加え、ライオンの死体や爪、頭蓋骨、骨、ペニスなどの身体部位の最大の輸入国でもある。やはり1999年から2008年の間に、アメリカは市場で売買されたライオンの標本2、715体の63%を輸入した。

タンザニア、ザンビア、ナミビア、モザンビークなどの国では、スポーツハンティングは、以前からライオンの生存を最も脅かすものだった。しかし、これまでハンティングツアーを呼び物にして大勢の旅行者を呼び寄せていたわけではない国においても、スポーツハンティングで殺されるライオンの数は増加している。

ハンターは獲物として雄ライオンを狙う傾向があるが、このせいで群れ全体が絶滅する恐れがあると保全論者は指摘する。群れのアルファ雄がいなくなると、生き残った大人の雄ライオンの間で覇権争いが起こったり、雄の幼獣が潜在的な脅威とみなされたりして、更なる死につながる可能性もある。

保全論者は、ハンティングを禁止すれば、アメリカ人ハンターを排除することによってライオンへの脅威を抑えることができるという。しかし、HSI野生生物部部長、テレサ・テレッキーは、ハンティングは確かにライオンの生存に対する脅威のひとつだが、アフリカライオンの生存を脅かすものの中で、アメリカが一番効果的に取り組めるのは輸入の禁止だという。

フロッケンによれば、ジャガー、ヒョウ、トラなど、他のネコ科大型動物はすべて保護されており、アフリカライオンだけが取り残されている。

一方で、他の野生生物専門家は、ハンティングの全面禁止は、いわば「ニュークリア・オプション」(最後の切り札的戦略)であると主張する。きちんと管理されたハンティングは、原生自然地域を維持することでライオンの生息を保全する助けとなる場合もあるし、また、絶滅危惧種の商業取引を制限するワシントン条約のような、現行のアメリカ、あるいは国際的な規制を強化することでライオンを保護することができるという。

ハンティングを禁止にすると、現実には、アフリカ諸国政府がその土地から収入を得る別の方法を考えなければならないよう追い込んでしまう危険があり、そうなると家畜や作物が生息地を消滅させてしまうのは明らかだと、ハンターはいう。

2011年3月1日 guardian.co.uk
http://www.guardian.co.uk/environment/2011/mar/01/african-lions-american-hunter-trophies


 



 
HOME  ALIVEの紹介  野生動物  ズー・チェック  家庭動物  畜産動物 動物実験 生命倫理 ライフスタイル 動物保護法

海外ニュース   資料集   ビデオ   会報「ALIVE」  取り扱い図書  参考図書紹介  リンク  お問い合わせ  資料請求