ペットのための「食の安全」法制定
2008年6月6日
ペットフードの安全性に関する法律「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」が制定されました。これまでペットフードの安全性に関する法律がなにもなかったこと自体が信じがたいことでしたが、ともかくペットの「食の安全」に関してはこれで
一歩前進ということができるでしょう。
愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(全文)
この法律の主な内容は以下のようなものです。
一、ペットフードの製造方法と表示の基準及びフードの成分の規格を定める、
二、一の基準・規格にあわないフードの製造や輸入の禁止、
三、有害物質や病原性微生物に汚染されたものまたはその疑いのあるものの含有禁止、
の3項をあげ、違反者には1年以下の懲役、100万円以下の罰金(法人の場合は1 億円以下の罰金)、四、施行後5年での見直し規定。
一番のポイントは、表示の基準と成分の規格ですが、これは今後1年以内に、政令で定められることになっています。(パブリックコメントが行われます)
ペットフードの材料には何が使用されているか、ほとんど実態は不明でブラックボックス状態です。ペットフードに大量に使用されているとされる「畜産副産物」(廃棄される内臓や骨などに加え、病変肉や内臓なども含まれ、肉骨粉や動物性油脂として製品化されるもの)の実態把握が必要です。
また原料の大部分を占める動物性の油脂や残渣は傷みが早く、そのために、酸化防止剤、抗かび剤などの添加物が大量に使用されています。有害な添加物を指定すること、また有害性のおそれのある添加物には使用量の制限を行う等の基準を定める必要があります。
また、原料と添加物について、全成分の表示を義務付けること、及び偽装表示には処罰を課すことを定めるべきでしょう。
<法案の審議の経過>
◆5月20日 参議院環境委員会(会議録)
・政府による法案の趣旨説明
・質疑:加藤修一議員(公明党)
◆5月22日 参議院環境委員会(会議録)
・質疑: 小川勝也議員(民主党)、市田忠義議員(共産党)、川田隆平議員(無所属)
・全会一致で可決
・付帯決議
◆6月6日 衆議院環境委員会(会議録)
・質疑:藤野真紀子議員(自民党)、田名部匡代議員(民主党)、松野頼久議員(民主党)
・全会一致で可決
・付帯決議 (下記に掲載)
参議院インターネット中継・ライブラリ
衆議院インターネット中継・ライブラリ
※「アニマルポリスを誕生させよう!」のサイトで、
発言録がとても読みやすく紹介されています。
愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律案に対する附帯決議
衆議院環境委員会 平成二十年六月六日
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずペきである。
一 愛がん動物用飼料の製造の方法・表示の基準、成分の規格は、事業者、民間団体及び諸外国の取組状況を踏まえ、的確かつ速やかに策定すること。なお、その際には、消費者の不安を払拭するためにも、期限表示、原料の内容、使用添加物(酸化防止剤、
防腐剤、発色剤等)及び原産国等について、消費者の二−ズに応じた分かりやすい表示となる基準を策定すること。また、畜産副産物の使用に当たっては、病変肉、疾患部位の使用状況及びその安全性の実態調査を行うこと。さらに、本法の対象となる愛がん動物の範囲を犬・猫以外にも拡大するよう、積極的に検討すること。
二 規制の適用に当たっては、事業者が円滑に対応できるよう十分な周知期間を設けるとともに、販売業者など事業者に対し、規制の必要性や内容の周知徹底を行うこと。また、愛がん動物の健康の保護及び動物の愛護の観点から、一般の飼養者に対して適切な飼料やその与え方についての普及啓発等に努め、適正飼養を推進すること。
三 製品の安全性の確保及び偽装表示の防止等のため、市場に流通する製品の検査体制の充実強化を図るとともに、事業者に対する検査や指導等を的確に行うための関係機関の体制整備に努めること。また、基準等に合わない又は有害な愛がん動物用飼料が見つかった場合には、当該飼料の流通実態の把握及びこれに基づく廃棄又は回収等を迅速かつ適切に行うために必要な措置を講ずるとともに、偽装表示事案に対しては特に厳正に対処すること。なお、農林水産大臣が事業者等への立入検査等を行わせることのできる独立行政法入農林水産消費安全技術センターについては、その業務等の透明性の確保に一層努めること。
四 飼養者の実質的相談窓口となることが想定される地方公共団体、動物病院、民間団体等との連携を密にし、愛がん動物用飼料の安全性に関する情報の収集、調査研究及び情報の提供に最大限努めるとともに、有害な原材料が広範囲に使われないよう、関係省庁間においても適時・適切な情報交換等、その連携に万全を期すること。
五 輸出用愛がん動物用飼料については、基準等に関し、政令により本法の適用除外等の特例を定めうるものとされていることから、当該飼料が国内で流通することのないよう、関係省庁間の連携を強化し万全を期すること。
以 上
愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律施行令(案)パブリックコメント意見
(ALIVE、2008.8.18)