１２月１３日付で静岡県の伊豆三津シーパラダイスと三重県の鳥羽水族館が、米国政府にたいして、アラスカ沖の野生ラッコの捕獲・輸入許可申請を出していることが判明しました。

　１９９８年１０月には、いしかわ動物園、須磨海浜水族園、かごしま水族館が米国からラッコ６匹を輸入し、そのうち２匹が輸送によるストレスなどで到着後まもなく死亡しています。その後、妊娠中のラッコが捕獲されていたことも判明。これは、「米国海洋哺乳類保護法」違反であり、米国政府にも当会から通知しました。

　すでに日本国内には１００匹ものラッコが飼育されており、水族館同士が協力しあって繁殖計画を行なうべきであるにもかかわらず、今回また新たに、伊豆三津シーパラダイスが２匹（メス）、鳥羽水族館が３匹（オス１、メス２）の野生ラッコを手にいれようとしています。

　現在、様々な要因によって米国沿岸に生息するラッコの数は減少しつづけています。水族館は、ラッコの生息地を守るために何をすべきかを考えるべきであり、見世物として捕獲・輸入するのは、もはややめるべきです。この２つの水族館に、ラッコの捕獲・輸入を中止するようにお願いしましょう。

■伊豆三津シーパラダイス

　〒410-0224　静岡県沼津市内浦長浜3-1
　館長　中島将行様
　Tel.0559-43-2331 Fax.0559-43-2336

■鳥羽水族館

　〒517-8517　三重県鳥羽市3-3-6
　館長　中村幸昭様
　Tel.0599-25-2555　fax.0599-25-2587

参考：

　日米の野生動物保護システムの違いも浮き彫りに

　ラッコを野生のままに〜アース・アイランド研究所　地球生物会議共同プレス・リリース〜