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 HOME > 動物保護法 > ドイツレポート4:犬との共存のために
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1.ドイツの団体、外国で活動

 ドイツの動物保護団体は自国以外の動物問題に対しても活動しています。
 例えば、スペインの犬殺処分場から、犬達を引き取って里親に出す活動です。スペインでは犬の収容期間は28日間ですが、その間餌や水が与えられず、糞尿の掃除もされず、死んでいくケースもあります。ドイツ人はそれを見るに見かねて、苦労して飛行機でドイツまで運んで里親に出しています。あるいは旅行でスペインに行く人に呼びかけ、帰国の際に飛行機で犬を同乗させてくれる人を探し、ドイツの飛行場に着いたら、そこから動物の家に運ぶといった活動をしています。
 この団体のホームページ www.spanische-tiernothilfe-auer.de

 ウクライナでは路上の犬猫が多く殺処分も多いため、ドイツの団体が広い敷地を買って、避妊手術の施設と動物の家を建てました。

  ルーマニアでは2001年3月、ある市で殺処分される運命の犬3000匹を、お金を寄付することで助ける契約書を交わすことに成功しました。犬3000匹を収容できるSMEURAという動物の家を建て、年老いた犬、攻撃性の特に強い犬、障害を持った犬、生後5ヶ月までの子犬から収容していったのです。また3年間で12000匹の路上の犬を捕まえ、不妊手術し、路上に戻しました。 さらにその市で動物保護法を作ろうとしたものの、地元の反対にあい苦労した後、最後はドイツ、スイス、イタリア、フランス、イギリスの動物愛護団体の協力の下、2007年の12月にルーマニアで初めて「路上の犬を勝手に捕獲したり、殺したりしてはいけない」という趣旨の法律が制定されました。
 この団体のホームページ www.tierhilfe-hoffnung.de

 イタリアでは、ドイツ人の獣医が動物の家を作り、路上の犬の不妊手術を始めました。南イタリアでは路上の犬を見つけて連れてきた人には無料で不妊手術とマイクロチップを施し、近くの役所に登録させ、里親に出しています。その数は、2003年に946匹の犬と642匹の猫、2004年は犬猫合わせて2236匹、2005年は2246匹、2006年は1705匹、2008年は2238匹にのぼりました。
 この団体の ホームページ  www.lega-pro-animal.de

  その他、ドイツ人が作った海外の動物の家は、ブルガリア、ギリシャ、クロアチア、ポーランド、スペイン、トルコ、ハンガリーにあります。

2.ドイツでの犬の利用例

A)小学校の教室で犬を飼うプロジェクトがあります。
  先生が「 静かにしなさい」といっても静かにしない子供達でも、 犬が昼寝しているのを見ると、「起こさないように」と気を使って、自分から静かにするようになります。

B)老人ホームに週1回、犬を連れて行って、触れ合ってもらう活動もあります。それを楽しみにしているお年寄りも多いのです。

C)ゴールデンレトリーバーなどおとなしい犬を子供の精神カウンセリングに起用しています。
 その場合、犬は子供に何をされてもじっとして動かない訓練が必要です。1匹がそれに我慢できる時間は最高で15分なので、2匹で30分行います。

D)一人暮らしの車椅子の女性が、ラブラドールを子供のときから躾けて、電話が鳴るとコードレスフォンを持ってきたり、引き出しの開け閉めもできるようにしました。引き出しには犬がくわえられる紐がついています。

E)警察官による町のパトロールにシェパード犬が同行します。これは他の国でも行われています。路上で 割れたビンなどのガラスの破片で足を怪我するケースが多々あり、最近はゴム製の靴を履かせています。

3.ドイツの問題点

 犬税を払わない人、登録しない人が多く、コントロールする法律とその機能が欠けています。(わが家でも犬を1匹飼っていて、市に登録納税していますが、本当に1匹だけなのか誰も調べに来きません)

 国境を越える問題もあります。国境近くの高速道路サービスエリアで300匹を超える子犬が捨てられていたケースがあったのですが、外国の悪質業者がオランダや東ヨーロッパから運んだもののようです。子犬たちはワクチンも済んでおらず、病気の子もいて、近くの「動物の家」はその収拾と治療費に追われ、困っています。EU内に共通する法律が早急に必要とみなされています。

4.犬の繁殖家の法律

 犬の繁殖家には本になるほど厚い法律が定められ、また犬の種類ごとに違う規則が決められています。
 犬を繁殖家から買うときは、最低でも生後8週間以上であること、狂犬病のワクチンはもちろんのこと、その他4,5種類のワクチンとマイクロチップ、両親の健康状態を記した記録がなければなりません。両親が病気を持っているとか、関節の悪い個体は繁殖に使ってはならないなど、とても厳しい内容です。

 初めての出産で生まれた子犬は、最初にAで始まる名前を付け、2回目の出産ではBで始まる名前を付けるようになっています。それなので、何回目の出産の子犬かすぐ分かります。

 ペットショップでの犬猫販売は禁止されているので、犬猫が欲しい人は繁殖家から買うか、「動物の家」からもらうかのどちらかです。ドイツでは動物の家から里親に出される動物にはすべて不妊手術が義務付けられています。里親料は、大体犬で250ユーロ(29,500円)、猫で150ユーロ(17,700円)くらいで、不妊手術代とワクチン代が含まれています(※1ユーロは118円で 計算)。

5.数を増やさないこと  

 ドイツ動物保護同盟の人によれば、 殺処分は問題解決にはならないそうです。
  解決法は1にも2にも、…10にも不妊手術。数を何とかコントロールして、その地区の人たちが飼育できる範囲の数に留めること。 そのためには各自冶体が不妊手術を安くやってくれる医者を探すこと、不妊手術後の数の減り方を把握すること、これを支援する法律を作ること、です。

6.犬のおかげ

 2006年のゲッテインゲン大学の調べによると、犬業界(犬にまつわるすべての産業を含む)は年間50億ユーロの売り上げがあり、それに伴う就労者は10万人いるとのことです。

 犬は人の良き伴侶というだけでなく、人と人との関係も良くするので、セラピー犬としても扱われ、精神カウンセリング、エルゴ治療法、理学療法、言語障害の治療、自然治療法にも使われています。そして更に、犬を飼っている人は、飼っていない人に比べて、高血圧が少ない、コレステロールの値が良い、心臓発作に生き残れる確率が高い、また、何らかの動物を飼っている人は心筋梗塞のリスクが3%減る、動物を取り入れている老人ホームは、取り入れていない所よりも、薬の量が20%少ない、などの研究結果があります。犬は人間の健康を助けているという点から見れば、国民の年間医療費2400億ユーロ(2003年)のうちの0,875%、約21億ユーロを削減できる役割を果たしています。

※Der Studie beim Lehrstuhl fur Volkswirtschaftslehre mit Schwerpunkt Wirtschaftspolitik der Universitat Gottingen  ゲッチンゲン大学経済政治学部による国民経済学の調査


【ドイツからのレポート その1】犬猫の殺処分数ゼロ、殺処分施設もゼロ

【ドイツからのレポート その2】犬の繁殖業者にかけられる法律

【ドイツからのレポート その3】犬種団体と繁殖の規制

【ドイツからのレポート その4】犬との共存のために

 


 
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